2015/8/29 バニラビーンズワンマンライブ at.クラブエイジア
「ずっと二人で唄い続けたい」
二人のまっすぐで迷いの無い言葉にどれ程救われたか。
バニラビーンズは今年で活動8年目のアイドルユニット。レナとリサ、モデルのような長身の二人組。若さや目新しさが話題になりがちなアイドルの中、歌を聴かせる事を中心に地道に活動を重ねてきた二人の7thワンマンライブへ足を運んだ。
チケット完売で満員の会場。後方の混み混みの状況を察した二人は一曲目の間奏で「前へ詰めてください~」と声をかける。そんな機転は二人にはお手の物。満員の会場を満足そうに見渡す二人の笑顔が眩しい。
この日は全編バンドセット。生演奏に負けないしなやかな歌声で、大人だからこそ唄える表現力たっぷりのバニビの世界を展開していく。初披露の新曲含め計17曲、新旧取り混ぜたどの時代からのファンも楽しめるような構成だ。「イエス?ノウ?」などの陽の目を見なかった曲がかかると、コアなファンからは喜びのため息がもれた。
代表曲ともいえる「東京は夜の七時」では番組「シノバニ」で共演中の篠原ともえがゲストで登場し華を添えた。篠原の「目標ってある?」という質問に、彼女たちは順にこう答えた。
レナ「ずっと歌い続けていたい」
リサ「楽屋に託児所作りたい。それくらい長く二人で続けたい」
多くのグループが様々な理由で消えていくこの時代、こんなことを言えるアイドルがどのくらいいるだろうか。二人が同じ気持ちで《バニラビーンズ》という活動をしていると伝えること。これは応援しているファンへの最大のプレゼントだと感じ、思わず溢れる涙を止められなかった。
更にavexへ移籍という大きな発表も続く。実は二度目のメジャーデビューになる彼女たち。この報告をファンへ直接伝えられたことは何よりも喜びであっただろう。会場は温かい拍手と控えめな歓声に包まれた。北欧の風のような爽やかな歓声、この辺がまたバニビのファンらしい。
夏の終わりということもあり、この最高の一夜はメロウな「Summer vacation」で実にたおやかに締めくくられた。
《振り返るより今を生きよう 未来のことは誰もわからない》
【追記】
これはかなり前に書いて、寝かせておいたらいろいろあってそのあとお蔵に入れていました。
この後のバニビのメジャーデビューの騒動についてはここでは書きません。
彼女たちを守りたいファンのきもち、いちアイドルファンとして痛いほどわかります。
外野からいろいろ言われることもあるでしょう。ファンの人は頑張ってほしいとしかいえません。私も微力ですが協力します。
この日の二人の気持ちを今でも新鮮に思い出せることを幸せに思います。