あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書いておきたい

DATS「Application Tour」at.WWW 2017/11/19

natalie.mu

全くDATS詳しくないのに、ノリでワンマンチケットを買ってしまった。しかも先行予約で。友達の猛プッシュにより、6月にやついフェスで初めて見てからイベントやフェスで3回ほど見た。かっこいい~センスあるなあ!とぼんやりした感想を抱いている程度なのに、ソールドしたワンマンへ行っていいのか。若干の申し訳なさを感じながら足を運んだ。

 

「Application」リリースを携えてのツアーなので、収録曲を中心に据えたステージ。サラウンドシステムを導入したという音響は、WWWでこんなにいい音聞こえるの?ということにびっくり。三段目にいたのに音圧が凄い。この日は風邪気味で耳の調子が悪かったので、ライブ用の耳栓をしてちょうどいい具合だった。

 

それと共に目を引いたのが照明。WWWで今まで沢山ライブは見てきたけれど、こんなふうに使える場所なのかと初めて知った。凝っている訳ではないのに印象に残る。メンバー4人の内誰かを際立たせるような演出ではなく、同じように照らし出し同じように闇に沈めるその照明は、DATSというバンドがひとつの共同体だと言外に伝えているようだった。そして何度も同じ明るさで客席も照らしだし、客席までも地続きなのだといわれてるような気がした。

 

音響と照明をきちんと味方につけた彼らは本当にかっこよかった。

 

とはいえ、アコースティックバージョンのアレンジの披露、そしてもんじょーくんがアコギを抱えて一人で唄ったり、ドラムのかずやくんが突然のスキル見せつけタイムを発動してきたりと、メンバーに焦点を当てて魅力を教えてくれるコーナーもあって楽しかった。早川くんとたくやくんも次は何か挑戦を見せてくれそう・・・今後に期待・・・!(他の場所では披露したのかな?)

 

もんじょーくんが「今までは不特定多数の人の共感を得ようとしてきたけど、今目の前にいるあなたにいいね!といってもらいたい」と話していたが、それはきっと言葉通りの意味ではなくて。今ここにいて彼らの目に映る客の奥に、その何倍ものお客さんがいること、それが見えている気がした。ツアーを通してツイートする言葉に熱が帯びていたのは、いろんな場所で出会った観客の熱が伝播していったのではないかと思う。

 

あとアンコールで「新しい目標が出来ました。DATSで武道館に立ちたい。ここにいる人と行きたい。(武道館に)立たせてください」と吐き出したそのまっすぐさに心を打たれた。クワトロでもリキッドでもない、この生の声が届く規模の会場をワンマンで埋めたバンドのかっこよさとか、決意のピュアさってなんでこんなに胸を打つのだろう。はたから見たらあちこちのフェスに呼ばれまくって海外も行って、順風満帆なバンドだって思っていたけど、苦しみながら真面目に向き合って、壁を越えて、メンバーみんながきちんとステージから客席を見渡すようになった。いいバンドだなと素直に思える。手弾が少ないのは発売が発表された新譜で補えるし、次が楽しみだ。

 

ロングセット全然見たことがないので細かい感想については言えないというか正直夢中で覚えてないのだけれど、単に今まで「クールでかっこいい音を鳴らしてるバンド」だったのに、この一時間半くらいで急に距離が縮まったように感じさせてくれるワンマンだった。こういうかっこいい音を出しているバンドはきっと他にも沢山ある、でもこの曲たちはDATSがやるから意味があると思わされ、気がつくと次回ワンマンのチケットを手にして帰路へついた。