あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書き留めたい

高岩遼トークイベント【DIVE INTO MUSIC. 2019 WINTER】at.ディスクユニオン立川店 2019/02/17


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 立川ディスクユニオンにて行われた、 高岩遼さんのトークショーへ。


 レジ前にシンプルな設えのステージ。店内どこにいても聞こえてしまうアットホームなトークで、たまたま来店した人も少し話を聞いていたりトークで出てきた名前に反応していたりが見え、ほのぼのした雰囲気がとてもよかった。進行してくださった方も補足フォローや高岩遼さんの作品への理解がきちんと伝わって心地いひと時だった。


 イベントの主旨は、遼くんが選んできた10枚の盤からお気に入りの曲を紹介しつつ愛 を語る形式。よくある企画ではあるがその場で音源もじっくり聞け、時間もたっぷりで濃厚な時間でした。
 イベント90分くらいあったということからも、どのくらい濃密だったかおわかりいただけるのでは・・・。これはここにいる人だけじゃ勿体無いから配信しましょうよ~ って何度も思いました・・・。 遼くんが好きなものを大切に語るその言葉から、そのバッグボーンも好きなものへの愛情の深さも自身の活動に込めた思いも汲める内容だった。とにかく濃厚で、 これが無料で聞けるありがたさよ・・・。

 
 私は友達、まあ知らない誰かでも、誰かが好きなものについて熱をこめて語っているのを聞くのは好きだ。 その「好き!」という熱に浮かされている様子を見るのが好きなのかもしれない。ましてや好きな人が好きを語っている姿を目の当たりに出来るのは、聞いていて涙が出るほど嬉しい時間だった。


 ミュージシャンに対する触れやすい話題でもあるので、今までにいろんなメディアで語られていたこともあるし、ある程度追いかけていたら知っていることも勿論ありました。 でも声のトーンや話す時の姿勢、目線まで知れる機会は少ないので新鮮だった。何かメディアに記録されるわけでもない場所で、本人の声とリズムで、時間に追われるわけでもないのでせかされることがほぼなく。ライブハウスでもイベントスペースでもない「 ディスクユニオンの店内」という場所もあいまってとてもよかった・・・。学生時代、実際にディスクユニオンで琴線に触れる一枚を探していた遼くんの姿を想像できた気がします。


 うろ覚えですが紹介していた内容をざくっと。覚えているところを。
・VITAMIN X「AGE OF PARANOIA
~スロットルのマネージャーさんがメタルバンド? をしてて対バンしたのを見に行った。意外と聞きやすい。
スコーピオンズ
~ハードロックなのにドイツ人の真面目さが出てて心地よい。 日本人と相性がいい気がする。
・クイーン
~母親がクイーンの熱心なファンで、その影響で子供の頃から聞いていた。 二十歳の頃、母の大切なレア盤を持ち出してきた。
・ウィル・スミス
~ウィル・スミスのスターとしている姿勢が好きだという話( 下ネタは言わないとか)
レイ・チャールズ
レイ・チャールズの歌に感化され『レイ・ チャールズがいなければ俺はここにいない』 と語る遼くんが選んだのが、レイチャールズが唄っていない盤なの が面白かった。
憧れが募り、レイドバックという、リズムが深くて遅く聞こえるジャズの唄い方を一生懸命練習したと話してい た(もしかしたら、 シナトラのところで話していたのかもしれない…)
フランク・シナトラ
~「どんなに真似てもシナトラにはなれない」

スティービー・ワンダー
~「涙をとどけて」を小学生の時に聞いて涙した。 歌いたいけれど歌えないので、母親にカタカナで書いてもらった。 そのディズニー柄のメモが沢山溜まっていた。 このエピソードが好き過ぎる。
・キャロル
矢沢永吉も大ファンだけど、矢沢栄吉の前に、キャロルがある。 だから好きならばそっちも知らなくてはいけない。「涙のテディ・ ボーイ」がかっこいいのでイチオシ。
本田竹広
~通っていた高校の校歌を作曲された方。 この日聞かせてくれたのは、 その校歌と仰げば尊しをミックスしてアレンジした曲だった。 かっこよかった。


あとひとつなんでした?思い出せません…

 

 自分の活動内容や、リリースしたソロアルバム『10』についての製作トークも。

 参加して貰ったオカモトショウくんのことに少し触れた遼くんの話し方から、ショウくんのこと大好きなんだなあと伝わってきた。 同世代で自分と同じくらいシナトラ愛が深いのが嬉しいのかな。

 今の時代かっこよさだけを出した方が売れるのはわかっているけど、それはしたくない。自分はやはりユーモアを出したい。それはサナバもスロットルもそう。だからソロアルバムにもinterludeを入れてみた。 Yaffleのアイデアで、アレがあるから面白みが出て作品のいいクッションになったという話から、やはりエンターティナーだなあとしみじみ。


 遼くんが持つ憧れとか尊敬の念は、ジャンルを越えている。それが彼の持つ多面性だし、面白さに繋がってるから耳が飽きない。 そして彼は美学がある人が好きなんだと思った。それぞれに対して、 好きな音だけじゃなくてその人そのものにもとても興味があって、その対象が持っている美学に共鳴している。最初は作品から入っても、その後にしっかりとその人を好きになっているところが多いように感じた。そういうマニア・ オタク気質なところも親御さんから受け継いだんだろうなと話を聞いて思った。


 今後は暫くソロ製作の予定はない。じっくりと時間をかけて作ったので『10』を聞き込んでくれたら嬉しい。サナバもスロットルも今年は沢山動いていきます。俺はいよいよ体が二つに割れてしまうのではないかと、そんなことちっとも思っていないように頼もしく笑っていた。なのでどうぞ宜しくお願いします!とイベントは締めくくられた。(わかりましたついていきます!!!!!! !!好きです!!!!!)