あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書いておきたい

King Gnu 1st ONE-MAN “Tokyo Rendez-Vous” @ WWW  2018/01/28


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 2017年9月。よくある数バンド出る平日の対バンイベントで、たまたま見たのがきっかけだった。セッティングで拡声器が運び込まれて目を引かれ、音を出したらそのかっこよさに度肝を抜かれた。あまりにびっくりし演奏中にトイレに行って心を落ち着かせたのをよく覚えている。すぐにまた見る機会があり、そこで完全に好きを確信する。翌月アルバムが発売されるとのことでそれを心待ちにしつつ、Play musicで配信されていた2曲を繰り返し再生。そうして待ち焦がれたアルバムに度肝を抜かれ、もう抜かれるものが無くなった頃にワンマンのチケットを取った。ワンマンが即日完売して、その追加公演すらも取り合いになった状況で迎えたワンマンライブ。期待しかない状況で当日を迎えた。もう取られるものはなにもない、あとは魂くらいかなどと思いながら向かう。

 

 個人的に大好きなハコWWWは、近くでは11月にDATSのワンマン公演(ソールドアウト)を見た場所。ここをワンマンで埋めるバンドはもれなくかっこいいと確信しているので(個人の感想です)、わくわくしていた。番号はそこそこ早かったので入場すると、段上と最前で半々くらい。自分も段上で見ることにする。ステージと高さが一緒で凄く好きな場所だ。目線の高さが同じだから演者を一層好きになれる。

 

 ステージには暗幕が下がり「KING GNU」のロゴが映し出されて、電車のアナウンスが流れている。高揚していたのでぼんやりしていたが、暫くするとこのアナウンスは山手線なのだと気づく。私たちは走り出した外回りの山手線に乗り込んでいるのだ。山手線は一周約1時間。オープンからスタートまでも1時間。成る程、電車はWWWのある渋谷を目指し、電車が渋谷に着くとライブが始まるのだなと気づく。では今日の一曲目はあの曲?という予想も。

 

 流石のソールドは伊達ではなく、時間を追うに連れて場内は混雑していく。足の踏み場もない満員電車のような場内は、まるであのMVのよう。でも決定的に違うのは、ここにいる人たちの期待と熱気だ。満員電車でそれを感じたことは今までに一度もない。

 

 そうこうしている内に私たちを乗せた山手線は渋谷へ到着した。ついに幕が上がる。

 

 期待をますます煽るようなオープニングを経て、予想通り「Tokyo-Rendez-Vous」のイントロへそのまま突っ込む。ワッと場内の温度が上がるのを肌で感じる。そのまま「FLASH!!!」(アルバム収録曲ではないけれどライブで披露している曲)、「Mc.Donald Romance」へと突入。「Catct!!!」もアルバム収録曲ではないけれど、ライブで以前やっていた(と思う、うろ覚え)。

 そして「あなたは蜃気楼」この歌が好き。超好き。打たれた。サビに入る前の「あなたが蜃気楼 に見えたの」の音節区切り方の部分がいつも鳥肌が立つような期待感を抱かせてくれる。多分アレンジは変わっている気がするけれど、この曲を初めて聴いたときのことを思い出した。きっとこの先聞くたびにあの日のロフトを思い出す。

 

 レコ発ワンマンライブとはいえ、持ち曲少ないのにどうするのかなと思ったが、Srv.Vinciの曲をや更に新曲を惜しげもなく出していく。ステージや客席の緊張を緩めるのんびりしたMCを挟みながら、ライブは中盤、ギターもベースもそれぞれアコギとウッドベースに持ち替えてセッション&アコースティックコーナーへ。ここがライブならではの楽しみがつまってて良かった…。スキルとリアルタイムに展開していくドキドキ感が楽しくて、拳を握ったり開いたりした。楽しすぎて記憶が一番薄い。

 

 

 本編ラストは「サマーレイン・ダイバー」。この曲、ホーリーな気持ちになれるから好き。Vo.井口が一緒に歌ってほしいといい、観客も声を出し一緒に歌った。耳触りだけでなく、声に出した時にとても気持ちいい曲なのだとよくわかる。Gt&Vo.常田がインタビューで「一緒に口ずさめる曲にしたい」というようなことを言っていたのを思い出す。バンドとして大衆的な存在になりたいという気持ちは、こういうところにも表れているのかもしれない。

 

 アンコールは「Vinyl」。前も感じたのだが、この曲のイントロがかかると、観客の期待が急上昇し、熱を帯びるのが非常によくわかる。待ってました!感が段違い。こういうアンセムとして受け入れられる曲を持っているバンドは強いよなあと思う。観客の熱狂の山場をどこへ持っていくかがコントロールできるのは凄い武器だ。そして今回は、最後に一番の山を持ってきたのだと思う。

 

 思ったよりも長くやってくれ、バンドとしても今の全てを出し尽くしたという印象だった。初めてここまでの長尺のステージを見て感じたのは、どこか普通のバンドの常識から外れてるところが面白い。ファーストワンマンを即完売して、おまけに追加公演まで即完しているのだから、これからの決意表明とかそういうかっこいいMCのひとつもありそうなのになかった。そういうのがあると場が締まるし、観客も演者に感情移入しやすいから、軽い肩透かしと思ったのも正直なところだけれど、本当にステージでありのままで立っているのだなと思う。そしてこれが「らしさ」なのかもしれない。

 ライブではこういう時にこうして、こういうかっこいいことを言ってとか、そういうテンプレに乗っからない姿勢。というよりも、あまりそういうのを知らないのかもしれない。アンコールで物販のTシャツを着るか着ないかでもめた(というか、B新井がやる?と提案したら、新井以外が全員「そんなことしないでしょ~!」と否定して終わったらしい)というエピソードも、本当に他のバンドがそんなことしているなんて知らないんだろう。それも自然体すぎて面白い。

 

 ステージをどんどん踏んでこれから変わるかもしれないけれど、それは恐らく本人たちがそうしたくなったからするんだろう。終わった直後は、かっこよかったけど、でももっと夢中にさせることが出来るひとたちだよなあと思ったのも正直なところだった。でも、そういうステージングはこれからライブを沢山重ねる中で自然と磨かれていくだろうし、そんな変化までこれから目の当たりにできるなんて贅沢な瞬間に立ち会えてるんだなと思った。もうこのひと月で既に変わっているかもしれない。変わっている。アルバムの曲たちだって、どんどん育って別の曲みたいなのだから。これからどれだけ武器増やしてくんだろうかと、楽しみしかない。

 

 

ほんとに「今が焼きついた」凄くかっこいい写真ばかりでした。

絵になるバンドだなあ。リンクも貼っておきます。

 

eyescream.jp

 

本文中から、セットリスト抜粋させていただきます。

-セットリスト-
1.オープニング
2.Tokyo Rendez-Vous
3.FLASH!!!
4.McDonald Romance
5.Catch!!!
6.あなたは蜃気楼
7.Haroine
8.PPL
9.Hitman
10.It’s a small world
11.Diving to you
12.破裂
13.ロウラブ
14.Teenager forever
15.サマーレイン・ダイバー
-アンコール-
16.Vinyl

 追加公演も楽しみ。どんな変化を見せてくれるんだろう。

 

 最後に「あなたは蜃気楼」のMVが一足早く公開された。

曲のイメージとは違ってびっくりしたけど、大きなスクリーンで見られて嬉しかった。

www.youtube.com

 

 

 

 

 

 

 

 【ハミダシ】

 仕事が繁忙期で時間がなくてなかなか書けず、記憶がそのうち曖昧になってしまったから事実と違うところもあるかもしれません。後悔。

以下、自分の為の細かい覚書。

 

・印象に残ったほのぼのMC・アライグチハウス編

井口『今朝、気合いをいれる為に外で鬼殺しを浴びた』
新井和輝さん『理が鬼殺しの瓶を持って出てったのをドアの覗き窓から見てたら、腕にちょろちょろってかけて終わりにして戻ってきた』
井『だって!思ったより臭くて、あれ浴びてたら(wwwの)三段目くらいまで臭くなったと思う!!』

井口『(観客へ)今朝は何食べました…?俺はタコライスを食べました。昨日の残りの』
新井和輝さん『あれねー!俺がリクエストしたら作ってくれたんですよ、理の作るタコライス、俺好きで』

 

・新曲良かったなあ。早くもっと聞きたい。惜しみなく出してくる感じ挑戦的ですごくいい。「ダンスなんて踊れないけどあなたとなら踊りたい あなたのいる世界で私は生きていくの」みたいな歌詞の歌が残った。井口くんの声ってなんであんなにシームレスなんだろう。いろんな声域自由に動けて、辛そうじゃない。境目が滑らか。ちょっとウエットな部分を、対照的な常田くんの声で緩和というか均してて、そのバランスもいい。声が全く違うからいい、って何かのインタビューでも言っていた。

せきくんのドラムは自由。あんなに立ち上がってしまう人を知らない。でもドラムは座って叩くべきって誰が決めたの?自由で、椅子の上に立って煽ったりしたって良いんだよね。新しい可能性をどんどん教えてくれてありがとう。あんなキュートを煮詰めたドラマー知らないよ~

・セッションはあるでしょうと期待していったけど、リズム隊のセッション楽しすぎてこの時間よ永遠なれ…と願った。新井和輝さんのベースソロがかっこよすぎてかたまってしまい、終わってからも暫くライブへ戻って来れなかった。覚悟していた3倍はかっこよかった。あとウッドベースを抱えた姿が神々しかった。表情含めて焼き付けようと目を凝らしたが、背後の照明がモロにぶつかる高さの為あまり見えなかったのが悔やまれる。しかしこれは直視したらよくないという神の采配なのかもしれない。ただ脳裏にはシルエットが焼きついている。新井和輝さんはベースだけでなく、MCアシストやステージ進行まで任されていた。バンマス。リズムを保ちながら低音を弾き分けつつ、バンド全体に指揮を出しているのは素晴らしい…。ステージの重心であり、いると演奏もトークも締まる…。KING GNUみんな演奏技術も素晴らしいけど、それをステージという場所へ載せる時にちゃんと客席へ届くように采配している……えらくないですか………えらいです……!!!!