あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書き留めたい

2016/4/20 Shiggy Jr. at.ビルボード東京

Q 今後ご覧になりたいアーティストをお聞かせください
Shiggy Jr.

 

そう書いたのは忘れもしない2/12。SANABAGUN.がこの企画でビルボードのステージに立った日。初めてビルボードへ足をはこんだ私は、その独特の会場の雰囲気にわくわくした。こんな落ち着いた雰囲気のステージで、いろんなバンドをここで見られたら幸せだろうなあと想像した。

その中で、一番に浮かんだのがShiggy Jr.だったのだ。

そしてその願いは、わりとあっさり2ヵ月後に叶うことになる。

 

わくわくとしたきもちを押さえ込みながら友人とおしゃべりしていると、カーテンが閉まりフロアの明かりが落とされる。
楽器隊が登場し、キーボードのウエッキーが鍵盤を撫でる。ゆっくりしっとりとしたメロディを奏でる。衣装もいつものカジュアルな感じではなく、少しだけフォーマルを取り入れた格好で、ドキドキ。
ボーカルの池田さんがステージに。かわいい!背中がくり抜かれたワンピース!天使の翼(肩甲骨のことです)の根本にほくろが!

このステージに立たせてくれてありがとう。ライブの始まりにステージから客席を見渡す池田さんはいつもそう言っているような気がしている。観客からも控えめながら待ち焦がれていたという空気がビルボードを満たす。Shiggy Jr.のビルボードライブは「サンキュー」からスタートした。

ライブを通じていえることはどの曲も普段のShiggy Jr.とは違う、このステージに似合うようにアレンジされたここだけのものだった。全体的にしっとりと、落ち着いたアレンジ。そう仕立て直されて改めて気づいたのは、池田さんの声が大きく張りのある声になっていたということだ。前に私は池田さんが唄うと世界が色づくという感想を書いたことがあるが、そのきらきら感はそのままに、でも楽器に負けないしっかりとした強さを手に入れていた。声の大きさはそのままボーカリストとしての説得力だなと思った。

「Keep on Reining」で特にそう感じた。もう音源とは全く違う声だな。

「意外とビルボードに合うんじゃないか?」というハードルを自らあげながら、ギターの原田くんがメインボーカルを取る「Your My Girl」。ワンマンツアーではそのレアな光景にみんなを喜ばせたけれど、今日はライブのなかの演出のひとつではなく、自信を持ってこういう側面を見せたいという気持ちが伝わってきた。ツアーではここで池田さんのお着替えタイムだったが、今日は池田さんがコーラスに回る。ふたりの声が美しく交差する。ため息が漏れた。漏らしたのは私。

 

このあと、次のりリースである「恋したらベイベーEP」の中から、大事な曲ですという紹介と共に「town」を披露し、前半のライブパートが終了した。

トーク部分はお笑い芸人のやついいちろうさんを招いて。前も思ったんだけど、なんでここのパートの進行を芸人さんに任せないんだろう。その方がいろいろスムーズに行きそうなのにな。芸人さんも困ってる感じがする。
トークはいろいろありましたが、我が軍(テーブル)は必死にLINELIVEのアプリを必死に起動しながらハートを連打しまくっておりました。なんでかって?ハートが5万になったら、ベースの森くんがバイト時代の制服に着替えると言うのです!(森くんはビルボードでご案内のバイトをしていたそう)
それが発表された瞬間から、我らは言葉交わさずとも心はひとつ。

 

夏彦!!絶対に絶対に着替えさせてるからな!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

余談ですが、好きな本人目の前にしてハート押しまくるのはめっっっっちゃ楽しかったです。これが課金制度敷いてたらわたくしやばたんでした。諭吉解かしてる可能性ありました。余談終わり。

めでたく目標数は達成し、後半パートはお着替えをして演奏することと相成ったのでした。

後半戦は前半よりもダンサブルな曲が多くて、座って聞いてるのが新鮮でもありもったいなくもあり……。でも「LISTEN TO THE MUSIC」で池田さんが全員を立たせてくれたので楽しく健康体操が出来ました。ステージからかけ降りてフロアを走ってる夏彦くんは輝いていたよ…。どうしたって思ったけど、あれはみんなをエスコートしてくれたんだろう(無理矢理な意味付け)
個人的には「baby I love you」が印象に残ってます。場所の空気もあいまって大変よかった…。

ステージ奥行きの関係?なのか、ドラムも奥でなくてセンターからやや下手よりだったので、諸石くんのドラムプレイも近くてメンバーとのアイコンタクトもかいまみえて嬉しかった。どこで誰を見てタイミングとってるのかとかそこまで見る必要は全くないんだけど、ファンは嬉しいっすよね…。


最後は「Saturday night to Sunday morning」この歌で締めるのはよくあるんだけど、やっぱり座りがいい。爽やかな心地のまま終われる。Shiggy Jr.を見たって余韻をもって終われることが出来ました。

まだね、あの余韻に浸れる。ほんとうに素敵な時間でした。

 

ビルボードのこの企画、無料だしなんでなん?って思ってるけど、ビルボードの敷居を下げてお客さんを招くこと(来たらすごく好きになる場所だから)と、若手のバンドにはLINELIVEでの放送で新規客を呼び寄せることもできるいいプロモーションなのかなと。音楽番組に出ることが難しい(そもそも数もない)くて、かといってフェスだとアピールできる層に限界はあるし。私も基本フェス好きではないのでよくわかる。ワンマンなら行こう!ってなるよね。

まだアーカイブも見られるので、見逃した人は是非この機会にどうぞ!

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