あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書き留めたい

【すきぴブログ】みんな伊之助のママになる~前知識なしで「鬼滅の刃劇場版」を見てコミック全巻予約の巻~


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 これは先日ガチャで一発自引きした伊之助です!!我が家に来たからには大切にするね♡ってつぶやいたら、友人から「それはリアルママの感情だよ」ってDM来ました。これがイノシュケのママ活か…(このブログはこのテンションにてお送りしています。ご了承ください)

 

【あらすじ】タイトルが全てで、それ以上もそれ以下もないです。ネタバレはしないように書きましたが(そもそもストーリーの話をしていない)、ネタバレセンシティブな方は読むのはおやめください☆※鬼滅の刃を全く知らない人でも読めます※

 

 

 

 10月半ば。予定より少し早く突入した繁忙期。トイレも行けない、ご飯も食べる時間がない。神経を使う業務がガッツリ増え、どこかでミスをしてはいないかと不安があるせいか、休日には家でただ横になるしかなかった。何かしようと思っても、逆に何もせず寝ようと思っても、バックグラウンドアプリのようにずっと脳裏で神経が動いている感覚がしてしまい全然疲れが取れない。寝ても起きても本を読んでもテレビを見てもSNSをいじってもその感覚は薄まらなかった。

 

 ……無理やりにでもどうにか一旦シャットダウンしたい。

 

 普段ならばライブへ行けば外からシャットアウトされステージに夢中になって、その後顔馴染みの友人たちと会話でもすれば一発で気分転換できるが、今この状況ではそれも叶わない。どうしたものかと困っているときに、TLを見てふと思いついた。

 

「劇場版:鬼滅の刃」を見に行こうかな~!

 

 世間は空前の鬼滅のブーム。コミックなのかアニメなのか知らないが、みんないつの間にか当たり前の顔をして「鬼滅の刃」を履修していた。公開初日を狙って見に行った人、いつ行くかワクワクしている人が我がTLという狭い世間でも沢山おり、ワクワクが満ちていた。いいな、なんか楽しそう。いつもなら流行りものに疎く初動が遅い(行動全般が愚鈍)ので気づいたころにはブームは過ぎていたり、変に斜構ってブームはスルーしてしまうことが多いが、こんなに一つのアニメ作品で老若男女が騒いでいるのは久し振りだなとさすがに思わざるを得ない祭り状態だった。「劇場版を見に行こう!」とは思ったものの、勿論、原作コミックもアニメも未履修。私がこの時点で鬼滅の刃について知っていたことは以下の通りである。

・主人公は炭治郎

・口に竹筒?を咥えた女の子は禰豆子(東京女子流新井ひとみさんがコスプレしていたのを見た)

・子供向けなのに残虐描写がある、らしい

下野紘さんが甲高い声の役をやっている

・泣ける

つまりはほぼ何も知らないに等しい状態だ。(予告だけは映画館でしつこいほど見させられた)

 

 どうやら劇場版はアニメの続きであるらしく、原作もしくはアニメを見ていくのが筋のようだったが今そんな余裕は一切ない。まあジャンプ連載漫画だし、子供が見ているのだから白紙状態でもなんとかなるのではないだろうか。今行かないと多分一生見ないままだ。それでも別に困らないけれど、こんなに疲れているのにせっかく重たい腰が浮きかけたのでこのまま劇場へ行くべきでは?

 

 念のため、私のことをよく知っている友人たちへ聞いてみると「行っちゃえ」とのことだったので、ええいままよとばかりに支度をして家を出た。東京の上映館では狂ったように上映回数が多いので、とりあえず電車に乗ってから間に合う時間を予約した。平日の昼間だったのでめちゃくちゃ空いていた。

 

めっちゃ面白かった!!!!(拍手)

 

 よくある「冒頭でさらっと世界観や登場人物の説明」みたいなプロローグはなかったが、見ているうちにストーリーに差し支えない程度に把握できた。知らない用語も出てくるが、そこは往年のジャンプ読者だったので難なくクリア。確かに残酷描写というものもあったが、特にしんどさは感じなかった。面白いじゃん。みんな号泣すると言っていたが、まあ自分は思い入れもないので泣かんよと思っていた。煉獄さんが本当に格好よく美しく潔く涙がにじんだ。そして追加で最後にまんまと泣かされてしまった、伊之助に。

 

 そう伊之助。泣かされはしたものの劇場を出るときには「伊之助、マジ意味わからん。マジ何なんだ?」という気持ちでいっぱいだった。何故かイノシシのお面をかぶって二刀流で戦っている剣士。最初はああいう造形の半獣キャラなのかと思ったが、作中のとあるセリフひとつでそうではないと気付けるのもうまいなと思った。劇場版で伊之助は特に目立つような活躍はしていない。初めて乗るのだろうか、汽車の中で他の乗客お構いなしにはしゃぎまわる伊之助に冒頭から正直引いてしまった。そもそもイノシシ頭だし、上半身は何故か裸。汚い声でギャアギャアはしゃぐ。注意されてもお構いなし。戦闘も自由。常識が通じない。言動全てが5歳児。落ち着きがなくて怖い。……正直好きにはなれないな、と思った。最後の伊之助のセリフには泣かされたものの、そのイメージは払しょくされることがないまま私は帰路についた。途中で用事があってタワレコによると、鬼滅の刃グッズがワゴンセールされていた。無限列車乗車前の私には風景だったそのワゴンは、乗車後の私にははっきりと風景から立ち上がっていた。気が付くと私は「意味わからん」「なんなんだ」「ないわ」と思っている伊之助のグッズを吟味し、ふたつ購入していた。

 

 そこからすぐにDアニメで鬼滅の刃全26話を履修。伊之助、本当の君を知りたいのとばかり伊之助の登場をひたすら心待ちにしながら見続けた。メインキャラの気がしたので直ぐに出てくるのかと思いきや、伊之助はなかなか出てこない。11話でやっと出てきたときには浴室で見ていたのだが思わず拍手してしまった。

 

 伊之助はアニメでもなかなかに謎だった。印象は劇場版を見た最初からほぼ一貫して変わらない。ずっと「意味わからん」と今でも思っている。しかしそれを遥かに凌駕して「かわいい」。伊之助は、かわいい。一生懸命生きていてかわいい。まっすぐでかわいい。わからないことに全力でわからながっていてかわいい。一度に一つの感情しか持てなくてかわいい。まるでティンカーベルではないか!!

 

 基本自信家で全力で猪突猛進していくのに、自信がなくなるときまでもまっすぐで全力だ。今まで知らなかった気持ちに触れた時も、その気持ちにまっすぐで胸が痛くなる。伊之助から目が離せない。純真キャラともまた違う、ちゃんと保身しずる賢いところもある。そこがまさに5歳児だと思う。自分を省みて反省をし、落ち込み、ごめんと謝る伊之助。えらすぎる。伊之助ができていることで私ができることがいくつあるだろうか。伊之助はまだまだ成長中、そう頑張ってる途中!!伊之助はエビ中イズムの体現者なのだ。

  

 こうして私は伊之助の魅力に侵食されていったのだが、そのツイートを見た友人たちから我も我も伊之助の女である…という反応があった。めちゃくちゃあった。なんだ~~~~みんな伊之助のママだったんか~~~!!!!

 

 映画を見てわけがわからない伊之助を知りたいと思いアニメを視聴したが、アニメを見ても伊之助はわけがわからないままだった。伊之助のことを理解なんてできないのかもしれない。伊之助は宇宙であり、ただこちらは伊之助を受け入れるのみ。伊之助のありのままを受け入れ成長を寿ぎ、応援するしかない……。アニメを見終えて私はコミックを探してみた。噂には聞いていたが本当に売ってなくて笑った(転売はあった)。電子コミックならば即入手できるが、スマホで長時間読むのがどうにも苦手なので迷いに迷った末、コミック完結全巻セットを予約した。最終巻までのまるっとセットだ。新品のコミックを23巻、一気に買い込むことなんて人生初めてである。発売日までひと月以上あるのに……今年のクリスマスコフレはこれに決めた!!!!!!伊之助と出会って9日目のことであった。

 

 

 もしかしたら発売すぐには届かない雰囲気なのですが(人気過ぎて)、まあそれも仕方ない。会うまでの時間も伊之助への想いを育てる期間と思えば苦ではない。好きな男からの返信がないとめちゃくちゃイラつく気質なのに、伊之助のことならいくらでも「全然オッケ~待つね☆」という優しい気持ちになれる。早く我が家に伊之助来ないかな~~~~♡伊之助と過ごす初めてのクリスマス、本当に楽しみ!!!!