「Fairy蘭丸~あなたの心お助けします~スペシャルライブ」夜の部 2021/09/18at.山野ホール
Fairy蘭丸スペシャルライブ終了しました🧚♂️
— TVアニメ「Fairy蘭丸~あなたの心お助けします~」公式 (@FairyRanmaru) 2021年9月18日
皆様本当にありがとうございました🙏
ライブを通じて、あなたの心お助けできていたら、嬉しいです😆
そして、これからもFairy蘭丸の応援よろしくお願いしますー❣️#F蘭丸 pic.twitter.com/MaTQAAsmFr
バンドと女性アイドルのオタクが生まれて初めてアニメのライブへ行ってきました。「アニメ?声優のライブでしょ?」と思われるかもしれませんが、私も行くまで実感としてわからなかったけど、これは声優のライブではなく『アニメのライブ』でした!!!!という話です。
コロナ禍でライブに行けなくなりアニメに親しむようになったのは、以前ラップで戦う某コンテンツに好きなバンドが楽曲提供した時に、全力で予習しようと楽曲並びにドラマパートを聞きまくったことに端を発します。その時はそれだけで気にも留めていなかったのに、配信ライブをキッカケに好きになった声優さんが出来、追いかけたらアイドルアニメに行き当たり………。長くなるので諸々端折りますがそういう経緯もあってアニメを見つつアニメソングをたくさん聞きまくったこの一年半。今までも親しみがなかったアニソンというジャンルに浸りながらずっと「キャラソン、って何?」という思いを抱き続けていました。だって不思議じゃないですか?作中にアイドルが出てくるとか作品に関わるものならわかりますが、そうでないのにキャラが歌う理由とは…???もちろん私も楽しんで聞いていた一方で、ずっとその存在が不思議だなあと思っていました。今回それを確かめよう!と思ったわけではないけれど、結果的にそれを考えることにもなりました。
夜の部のみの参加で、記憶が曖昧であり事実と違うところもあるかもしれませんがご容赦ください。
※Fairy蘭丸は、一応変身時にキャラソンがかかるので全く作品に出てこないわけではないのですが…。
このアニメについてのお気持ちブログはこちら。特に読む必要もなく、まあとにかくハマったんです。
さて、今回の会場となる山野ホール。名前は聞いたことがあるけれど行ったことはなかった。調べてみると後ろの方は見にくいという意見が散見され、不安になりつつ入場。事前に調べた「後方は段差あり」というのは可動式だったようで、最後尾までフラットな床に一席飛ばしで椅子が並んでいる。しかし7列目くらいまで真ん中に花道が!そしてステージにはスクリーンと、結構気を遣って設えられていたように思う。時間差入場、場内は全員マスク&フェイスシールド着用で完全着席とかなり慎重に対策してくれていた。お客さんは女性が主だが、思ったより男性も目に付く。私はちょうど真ん中くらいの席。ライブへ行くのは日常茶飯事だったけれど、この手のジャンルは初めてだったので、ちゃんと馴染めるのか楽しめるのか不安と緊張で苛まれながら開演を待つ。
ほぼオンタイムで暗転して流れ出す校歌(作中で流れていたもの)。スクリーンにアニメのシーンから抜粋して各キャラの紹介が流れ、メンバー登場。衣装はいつも配信番組をしている時の制服(冬服Ver.)。わ~!アニメのOPだ~~わくわく!!ここで直前までずっと拭えなかった「場の空気に入り込めなかったらどうしよう」という懸念は即霧散し、己の対応力の高さに感謝しつつ、この曲はさり気にベースがよくて好きだったので大音量で聞けて一気に気持ちは高まります。
曲が終わると並んで挨拶&自己紹介。そしてチルカ役の住谷哲栄さんを呼び込んでトーク、そしてエチュードコーナー。急に椅子が並べられてコーナーが始まることに驚いたが、みんな普通に見ている。そんなものなのか。お題が出て「住谷さんと~~したら」「お悩みに一言で答える」みたいなもの。いつもの配信番組(中の人たちがしている)の延長みたいな感じで面白いなあと思った一方で、せっかく高まったライブの没入度が早速薄まってしまったのはちょっと残念に思う。でも多分、声優さんのファンの人には嬉しい時間なんだろうし、こういうライブでは鉄板なのかもしれない。
没入度云々言ったけど、私も配信番組はひと通り見たので普通に楽しみました。普通に考えたらこの人たちは歌よりこちらのほうが本業(?)ですし!軽めのカルチャーショックを受けつつも案外サクサクと進み、ちゃんと盛り上がりもありつつ、声優さんたちの素顔をちょっと見せて好感度が上がるいい塩梅でコーナー終了。バラエティ対応力も求められるのすごい…課せられる仕事量大変過ぎでは?
一旦全員で引っ込んで、衣装替えしてソロコーナーへ。蘭丸役の坂田将吾くんから順に一人ずつ出てきてソロ曲を披露したのですが、このコーナーがすごくよかった!すごくすごくよかった!!(大切な事は2回言う)そもそも"キャラソン"というカルチャーに馴染みが薄い私だが(あまりに謎過ぎてこれはどこの国にもあるのかと「海外アニメ キャラソン」で検索してしまった…)、Fairy蘭丸では全く作中で使われてもいない訳ではなく、『艶歌』と名付けられたそれは各話のメインキャラの変身シーンでしっかり歌詞付きで流れていたので耳馴染みもあったのですが、そこまで期待はしていなかったんですね。自分自身、グループ歌唱の方が好きなのもあって。でもソロが予想外にはちゃめちゃによかった!!!!
衣装は揃いの黒いスーツ姿なんですけど、それぞれ背中に夭聖体へ変身した後の羽が各自のイメージカラーのスパンコールで描かれていて。そのせいか、背中を見せるような振り付けもあったり。羽を見せることで、これは夭聖体として歌ってるんだと控えめに示している感じもすごくよくて。作中の変身後のコスチュームは結構インパクトのあるデザインだけど、それとは全く違うシックさなのに、しっかりそれを印象付ける衣装!!全員では無いのかもしれませんが(気づけなかった)、曲中に背後で流れているアニメ映像が背中を見せるタイミングとリンクして、ステージにいる演者も背中を見せる振り付けがあったキャラもいてグッときました(私が気づいたのはチルカ)。
そういう演出でこちらの気持ちも引っ張られているせいで、より一層キャラを表す歌詞の内容にも思いを馳せられました。キャラをしっかりその身に降ろして表現している声優ってすごい!と素直に感じました。楽曲と、衣装振り付け含めた演出と、そしてキャラの声で歌いあげて表現して見せる依り代として存在しつつ、他方ではきちんと生身の人間としても存在し、その熱も伝えてくるのが素晴らしい!今までも他作品のライブイベントの映像をいくつか見て、中には本当にキャラクターに寄せているのが見えたりしてすごいなと思ったりもしましたが、生で見ると『キャラに寄せている』というよりは『キャラを降ろしている』という言葉の方がしっくりときた。巫女じゃん、現代の巫女、いや古代にはアニメはない。小道具で見せ方を変えたり、動きで視線を動かしたり、細かな工夫で座っているだけなのにこちらの視線を走らせて新鮮味を継続させてくれる。手を替え品を替え次々畳み掛けられて、気がつけばフェイスシールドも壊す勢いで双眼鏡を夢中で覗いている自分がいました。途中、興奮しすぎてシールドが曇って焦った。キャラソンとは……、こちらとあちらの次元を繋ぐハブだった!!
これが今年1番の最高衣装↓↓↓
夭聖達が花道を振り向いて歩く姿、忘れられませんよね…?😘✨✨#F蘭丸 https://t.co/MfVJMXI1Qj pic.twitter.com/Gh7aiUXwZe
— 堀 曜宏 (@akihiro_hori) 2021年9月20日
最後のチルカソロ曲終わりで、小芝居を挟みつつ住谷さんが蘭丸役の坂田くんを呼び込み、呼び込み……。あの伝説のアイドルユニットWinterTri-Angelの『Tri-Angel▽Signal』が!!これボーカルから始まるんですけど、嬉しすぎて全身から一気に発汗。「これが血が沸いている状態か…」って思ったのを最後に記憶は曖昧になるのですが……。足りないです。記憶定着まで正直あと100万回見たいです。自分自身3次元の男性アイドルにハマったことないんですけど、その気持ちが瞬時に理解出来ました。作中でも披露シーンあったけど、それよりも細かくフルで振り付けがついていて、2番はめちゃくちゃかわいい感じでふたりが対になるようなはちゃめちゃにかわいいくるくる回るような振り付けがあったと思うのですが、あれは酸欠の頭が見せた幻じゃない事を祈るのみです。とにかくこの曲がめっちゃ好きだし何度も何度も何度も聞いていたので、生で拝めて嬉しかった~~~~!!!俺、WinterTri-Angelのオタクになるわ。みんな今までありがとな!!!
ソロが終わるとまた5人で、2枚のシングルのカップリング曲をそれぞれ披露。「Fairy Night,Fairy Love」が好きなので生で聞けて嬉しかった。振り付けも凄くダンサブルでかっこいい。さっきのソロでの個を際立たせるものとは対照的に、グループとして魅せるダンスで良かった~~。あのダンス踊りながら歌うのはとても大変そうで、でも揃ってぴょこっと飛んだりしてて(曖昧)見ていてほんと楽しかった。「MAKE YOU CRAZY」で田邊幸輔くんが間違えてめちゃくちゃ笑ってしまってたのが、元気で素直で生きる力に溢れててとてもかわいらしかった。へへ。
軽めにMCをしつつ、ステージ上でジャケットを脱いでネクタイをしめて、最後の曲の準備を。そのお支度の時に田邊くん大好き堀曜宏さんが、田邊くんのお支度を横から手伝いだして(昼間ネクタイの締め方がおかしかったらしい)、反対側から坂田くんも参加して3人でふざけていたのかわいかったな~~~~。しまいにバックハグでボタン留めだしたのは笑ったし、興奮でフェイスシールドが再度曇りました。慌てて拭きました。
馴染みのED曲『夭聖哀歌』がかかると、自然にハイお開き~という気持ちになるのも不思議なものですが、今日はもう「また次回!」がないんですよね。とりあえず現状は。それが物凄く心からさみしい!!と心から感じた瞬間でもありました。
曲終わりであっさりと引っ込んでも客電はつかなかったので、アンコールの手拍子をしつつ待つことしばし。Tシャツに着替えて全員で登場、一人ずつご挨拶。全員が歯切れよく「次もまた!」とはご時世もあって現状言えない雰囲気でしたが、大きなステージを乗り越えた達成感と共に、控えめながらも前向きな気持ちが伝わってきました。堀さんが挨拶の途中で堪えきれなくなってしまい、そこから客席を向けなくなってしまったのとか、その素直な気持ちにこちらの胸も熱くなりました。詳しくないので違っていたらごめんなさいですが、ここにいるほぼ全員に近いメンバーが、メインキャラとしてアニメ作品に携わるのも人前で歌い踊るのも初めてらしく、ステージから伝わる緊張感と瑞々しさはとても美しいものとして映りました。しかし差し出されたパフォーマンスはどれも素晴らしく、作品や演じたキャラ、そして見ている私たちへ向けての愛に溢れていて本当に幸せにしてもらえました。何より凄く前向きな気持ちを受け取ったのが良かったです。声高に希望を叫んだっていい筈なのに、そこは静かにごく控えめではあるけれど、清々しくまっすぐに次の機会を希っている気持ちは、痛いほどに伝わってきたのでした。観客側は一切声も出せないし、着席のまま身体もほぼ動かせません。アニメに登場するモブの様に、ただそこに存在するだけ。でもそれでも応援してくれる人を目の当たりにする彼らの実感や喜びが素直に伝わってきて、依り代としての役割と一人の人間としての感情のどちらも受け取ってしまったなと思いました。
最後の曲は6人歌唱バージョンのOP曲。歌いながら少しでも観客の近くに行こうと花道を渡り、キラキラとした笑顔を見せてくれ、焼き付けるようじっと会場を見渡したり、全員に手を振るように長くファンサをしている姿がすごく印象的でした。私は自分たちがモブの様にそこにいるだけと思っていたけれど、彼らにはそうは映っていないんだなということが最後にわかって客電がついても暫く放心してしまいました。
アニメの最後でも「これからも夭聖として人々を笑顔にして」って言われてたな~~~。あの手紙は、今ライブを見終えたここにいる大多数の人の気持ちと同じだった気がします。
生で見て聞くと気付けることや、聞こえ方もまた変わって印象も変わったり。ライブで見る醍醐味ってほんとこれなんだといつもどんなライブを見ても思うけれど、今回も正に同じでした。そして『声優』ではない『キャラの』『アニメの』ライブというものは、すごく不思議な体験として刻まれました。こういう世界もあるのか。演じながら歌うけれど、素の姿も挟みつつでも軸足は『キャラ』にある。芝居ともCGライブともまた違う、共通の前提をお約束とした共犯関係。それは見せる技術も当然あるのだろうけど、受け取るこちらもある程度の準備をしておかないとその世界観は共有できない。ちょっと手間はかかるけど、かけた分だけ夢中になれる伸びしろがある不思議な体験でした。誤解を恐れずに正直に言うと、他の作品のライブ映像を見た時にうっすらと感じてしまった(盛り上がるけどこれはまあ…言ったら悪いけど虚構の世界よね……)という気まずさが、生だとすっぱり消えて一切感じなかったのも驚きでした。これはその作品や演者の度量がこちらと比べて云々という話では全くなく、今回感じた『生身の人間の熱量』や『生身の人間の持つ感情の揺らぎ』が見ている私の頭にあった『捨てきれない自意識や冷静さ』を超えていったのではないかと思います。だからこの後同じ映像を見たら、そちらの映像に対しての共鳴もまた上がってより一層入り込めてしまうのではと思ったりしました。怖くてまだ試せていませんが……(部屋に積みあがった映像ディスクを見つめながら)(共鳴力が上がった結果またこれが増えてしまうのではという恐怖)。
『1度人肉の味を知ってしまった熊は、人間を襲うようになる』と言う。1度アニメのライブの味を知ってしまったオタクは、今後どのように生きれば良いのでしょうか。賢明なる読者諸君ならばもうおわかりでしょう。ほんの2時間ほどで再度心を助けられ、愛著を搾り取られ、身体を……変えられてしまった………どうしてくれるんだよ、Fairy蘭丸ッ!!責任取ってまだ終わりにしないでくださいよね!!!!!!
【セットリスト】
・妖しくGet your heart
MC&エチュード?コーナ
衣装替え
・愛らんらんらん(蘭丸ソロ)
・焔の華(焔ソロ)
・俺の心は雨模様(うるうソロ)
・漢気deタンゴ(樹果ソロ)
・愛の勘定(寶ソロ)
・愛と悲しみのSAGA(チルカソロ)
小芝居
・Tri-Angel▽Signal(WinterTri-Angel)
MC
・Fairy Night,Fairy Love
・MAKE YOU CRAZY
( ↑上記2曲反対かもしれない)
MC
・夭聖哀歌
アンコール
・妖しくGet your heart(6人で)
終演後にこの感謝の気持ちをどうにかしたくてパンフ買おうとしたら売り切れていたので、焔くんのアクスタを買いました。
夭聖体のデザインが好きだったので人間体はそんなに…って思っていたけど買ってみたら嬉しいな☺でもこれ、フレームも柄ついてて可愛いのってみんなどうやって飾ってるの…?飾りたいけど捨てるの忍びなくて…。
※記憶から溢れてしまう前に書いておきたい本文に入れられなかった細かな感想を箇条書きにしておきます※
・「友情デート」って何?
・「しょーちんと一緒に入ろ♡」
・堀「ほーむらだけにね」田「コスい」
・田「うっせバーーーカ!!」
・バレ「あと一年待ってくれたら、君の身長に届いてみせるよ」(会場ため息)バレ「これ焔くんに言ったんだよ」(会場白目)
・ソロパート、センスを小道具にした坂田くんがめちゃくちゃ美しかった。あと声がデカくてよかった。声のデカいボーカリストはいいってバンド界隈で誰かが言ってた。さり気にここで小道具の眼鏡を放棄してきたのであれでオタクはだいぶ息絶えたと思う。田邊くんは静と動がはっきりしててかっこよい所作だった。そこも焔っぽくてよかったなあ。バレッタ裕さんは照らされた瞬間から世界に入っていて、余裕すらあった。ステージの上の余裕がこちらにも伝わり、めちゃくちゃ集中できた。照明だけでなく、空気で会場を染めていたと思う。傘を開いた瞬間とかすごく焼き付いている。草野太一くんのアイドル性がきらめいていてすごかったー!!かわいかった。アイドル目指してみませんか?と心底思いました。タンゴ調の曲なのでずっと踊りながら、樹果として存在していた。自分で振り付けも提案したと話していた。入りと出の時も樹果の走り方でいたように思う、そういう細かい所のサービス精神にしびれた。堀さんの曲は生で見たら1番化けていたように思う。寶の気持ちが真っ直ぐに伝わってきて、涙腺に軽く触れました。帰り道でこんな曲だったっけ?と1番に再生してしまうほど印象変わりました。住谷さんのソロ曲は一番好きだったので楽しみだったけど、期待以上にめちゃくちゃよかった。花道の使い方もよくて!!美しかったな~~。美しかった…(しみじみ)ソロコーナーの思い出は尽きない。ずっと反芻している。
・みんな凄く手を振ってくれてた、私も坂田くんに手を振ってもらいました!!多分!!そういうことで!!しといて!!
・田邊「(会場のスモークを見て)え?これ俺らの蒸気かなと思った」田邊くん?それはね、バイブスだよ(往年のサチモスギャグ)