あなた以外は風景になる

その人以外見えなくなった時のことを書き留めたい

2015/8/29 バニラビーンズワンマンライブ at.クラブエイジア

「ずっと二人で唄い続けたい」
二人のまっすぐで迷いの無い言葉にどれ程救われたか。


 バニラビーンズは今年で活動8年目のアイドルユニット。レナとリサ、モデルのような長身の二人組。若さや目新しさが話題になりがちなアイドルの中、歌を聴かせる事を中心に地道に活動を重ねてきた二人の7thワンマンライブへ足を運んだ。


 チケット完売で満員の会場。後方の混み混みの状況を察した二人は一曲目の間奏で「前へ詰めてください~」と声をかける。そんな機転は二人にはお手の物。満員の会場を満足そうに見渡す二人の笑顔が眩しい。


 この日は全編バンドセット。生演奏に負けないしなやかな歌声で、大人だからこそ唄える表現力たっぷりのバニビの世界を展開していく。初披露の新曲含め計17曲、新旧取り混ぜたどの時代からのファンも楽しめるような構成だ。「イエス?ノウ?」などの陽の目を見なかった曲がかかると、コアなファンからは喜びのため息がもれた。


 代表曲ともいえる「東京は夜の七時」では番組「シノバニ」で共演中の篠原ともえがゲストで登場し華を添えた。篠原の「目標ってある?」という質問に、彼女たちは順にこう答えた。


レナ「ずっと歌い続けていたい」
リサ「楽屋に託児所作りたい。それくらい長く二人で続けたい」


 多くのグループが様々な理由で消えていくこの時代、こんなことを言えるアイドルがどのくらいいるだろうか。二人が同じ気持ちで《バニラビーンズ》という活動をしていると伝えること。これは応援しているファンへの最大のプレゼントだと感じ、思わず溢れる涙を止められなかった。


 更にavexへ移籍という大きな発表も続く。実は二度目のメジャーデビューになる彼女たち。この報告をファンへ直接伝えられたことは何よりも喜びであっただろう。会場は温かい拍手と控えめな歓声に包まれた。北欧の風のような爽やかな歓声、この辺がまたバニビのファンらしい。


 夏の終わりということもあり、この最高の一夜はメロウな「Summer vacation」で実にたおやかに締めくくられた。


《振り返るより今を生きよう 未来のことは誰もわからない》

 

 

 

 

【追記】

これはかなり前に書いて、寝かせておいたらいろいろあってそのあとお蔵に入れていました。

この後のバニビのメジャーデビューの騒動についてはここでは書きません。

彼女たちを守りたいファンのきもち、いちアイドルファンとして痛いほどわかります。

外野からいろいろ言われることもあるでしょう。ファンの人は頑張ってほしいとしかいえません。私も微力ですが協力します。

この日の二人の気持ちを今でも新鮮に思い出せることを幸せに思います。

【ディスクレビュー】沖ちづる 『わたしのこえ』

 19歳のシンガーソングライター、沖ちづる。この名前ですぐに思い当たる人はまだ少ないだろう。それもそのはず、沖が弾き語りスタイルで活動を始めてから、1年ほどしか経っていない。ファーストアルバム『わたしのこえ』には、ギター一本で歌う少し固めで落ち着いた声が詰まっている。
 若い女の子の初々しさを期待して手に取ると、恐らくアテは外れるだろう。沖は自分の生活に寄り添った範囲の、実体験に基づいた歌を淡々と歌う。地に足が着いた歌い方だ。
 笑われ 貶され それでも歌え
 見えぬ光を求め歩くよ
 10曲目「光」の歌詞である。歌声と同じ力みの無い等身大の気持ちを、包み隠さずまっすぐに歌っている。
 沖自身も公式サイトのインタビューの中で「この歌をずっと歌っていきたい、そうなる曲であると思った」と語っているように、この歌は沖の【決意表明】だ。歌うことへの憧れと恐れ、でも歌い続けるのだという彼女の強い気持ちが描かれている。沖が他ならぬ自分自身と向き合って搾り出した歌詞だ。
 
19歳の私を振り返る。沖のように恐れながらも希望へ向かう道を私は選べなかった。時間という最大の武器を活かすことが出来なかった。夢を持ち一歩を踏み出す勇気がなかった。それに気づかぬ振りをしてここまで生きてきてしまった私に沖は問いかける。「あなたのこえ」はどんな声?そうして私の耳を奪って離さないのだ。

 


沖ちづる「光」live ver. - YouTube

わたしのこえ

わたしのこえ

 

 

2015/9/26&27 Perfume「Prefume Anniversary 10days PPPPPPPPPP「LIVE3:5:6:9」」at.日本武道館

 Perfume「Prefume Anniversary 10days PPPPPPPPPP「LIVE3:5:6:9」」at.日本武道館、計四日間の公演の内最初の二日間を見てきました。

こちらのサイトにライブレポートを寄せています。長くなりましたが読んでいただけたら嬉しいです。

blog.livedoor.jp

(これからもこちらの自分のブログと併用してスペース借りていこうと思ってますが、どう使い分けるかは悩み中です)

 

 さて。本日広島公演も終わりネタバレ解禁になった瞬間、怒涛のごとくみんなが感想をつぶやいていく光景が凄かったです。律儀なオタクが大好きです。

 レポートに書けなかったこぼれ話としては、今回はいつもあった「衣装替えのための曲」がなかったことに非常に驚きました。5回も衣装替えしているのにも関わらずです。これってかなり凄いことだなと思います。今までも衣装替えの間も飽きないように、きもちを現実に戻さないように様々な工夫を凝らしていたと思うのですが、もうそれすらもいらないよって思ったのかどうかはわからないですけど、それをやってみたっていうのは大きな挑戦だなと感じました。

 あと「Perfumeにクソ席なし」ってよく言われますけど今回の円形ステージでも随所にあふれるホスピタリティを感じました。絶対に真正面を向かない「南西」「北東」などの席には、真正面にくるように大きなモニターが設置されていて、しかも二階席の人のためにかなり大きくて見やすかったです。今回、ステージはシンプルでしたが潜んでいる仕掛けは実はかなり凝っていました。そのためステージもかなり高さがあったと思うんですけど、それをカバーするためにアリーナの人にも小さめのモニターが向けられていたりして・・・。心配り半端ないです。あとはなにより、Perfume自身が四方八方に気を配って、視線や笑顔をみせてくれたのがファンにとっては何よりも嬉しいことでした。

 セットリストよりも演出に惹かれたライブだったな、と思います。

 

 あとはやっぱり、27日にあ~ちゃん自身の口から「Perfumeは求めてくれる人が居る限りずっと続けていきます」と聞けたことが何よりも嬉しかったです。三人ももう二十代後半に差し掛かり、ひとりの人間としての幸せや人生設計も考える頃でしょう。でもその中で「続けていこう」という選択をしてくれたこと、そしてファンへ報告してくれたこと。それが嬉しいのです。これを本人たちの口から聞けて私は世界一の幸せ者だと思いました。前はこういうことよく口にしていたけれど、最近は言わなくなっていたので自信がついたのかな?なんて思っていました。が、この節目のところで「これからも見ていてね」といえるきもち、そして「期待していてください」と付け加えられる強さ。もうこのしなやかさが神々しい。

 

あと26日はすごろくメドレーの前にステージで,「がんばるぞ!おー!」の気合いいれをしたんです。いつもライブの前はするというこの儀式、映像では見ていたこれをまさか生で拝めるとは思ってもいませんでした。こういうところからも「WE ARE Perfume」が感じ取れました。

 

Perfumeに出会えて、同じ時代を生きられて本当に幸せ。思い出すと涙し、書きながら涙し。私はもうPerfumeのことは冷静に見ることが出来ないのでしょう。最早信仰ともいえる自覚はあります。でも書いて残しておきたかった。いつもありがとうといってくれるあの子たちに対して、私が出来ることはこれしかないから。

 

「ありがとう以上の言葉があればいいのに」

 

あ~ちゃんが2009年に武道館で残したこの言葉を胸に、明日からも生きていこうと思います。

 


ChocolaBB Perfume 10th Anniversary - YouTube

2015/9/25 KOTO生誕祭ワンマンLIVE〜現実逃避なseventeen〜 at渋谷WOMB

みんなKOTOちゃんと踊りたい。

 

アイドルおたく用語その1
クソDD(くそ-でぃーでぃー)
好きなグループが一つ二つじゃおさまらない、それどころか見たら大体なんでも好きになるおたくのこと。またその様。DD(誰でも大好き)から派生したと思われる。KSDDとも表記。

 余談ですが私はこの言葉があまり好きではない。便宜上使うが使いながらう~むと思っている。言葉の意味が嫌なのではなくて単純に字面が嫌なのだ。好きな子のことを話すときクソとか言いたくない。この場合『クソ』を指すのは他ならぬおたく自身のことというのはわかっている。だけど抵抗があるので身内で使うときはおDDと言い換えています。余談終わり。

 

 話を戻します。

 アイドルおたくはひとつのグループしか推さないというひとたちもいるが、大概のひとはいくつか複数のアイドルを応援していたりする。そのきっかけは人の数だけあるだろうが、これは今のアイドルイベントは短時間のうちに複数のグループが出るという形が多く、自分の推しのグループを観に行けば自動的に他のところ(少なくとも一つ前のグループくらいは)も目にすることになる。そんなことを繰り返していると大体何かしらの魅力を見つけて好きを増やしてしまうことが多い。赤子の手をひねるよりも簡単におDDは日々生産されていく。なので珍しくもない現象であるが、特定のひとグループに取り込まれていく現象が自分の周りで次々に起こると、やはり気になるものである。

 とあるところで知り合った人たちが、いつの間にか某アイドルのライブに頻繁に行くようになっているのは知っていた。が、もう自分としては充分身に余るほどに応援している人たちがいて、これ以上は財布的にも時間的にも無理だと見て見ぬ振りをしていた。
 しかしたまたま行ったフリーイベントで私はその子を垣間見てしまう。人込みに埋もれステージも低くてその子のステージはほぼ見えなかった。しかも持ち時間も短く披露したのは三曲ほど。それでも気になってしまった。それがソロアイドルKOTO。急遽知人にチケットを譲ってもらうことになり、彼女の17歳の誕生日ライブに行ってきた。

 一度見たとはいえ、ステージはほぼ見えずという白紙の状態だったのだが、会場は平日の夜なのにかなり埋まっていた。しかも女性が多い。


 曲は前に聞いたのと同じちょっと懐かしい感じのするエレクトロ。ピコピコした音に合わせてKOTOは歌い踊る。他のアイドルのバックダンサーをしていたというだけあって、ダンスのキレが半端ない。幼さの残る愛らしい笑顔と小柄な体で、バキバキと音がしそうなくらい緩急をはっきりつけた振り付けをKOTOのツインテールが追いかけていく。まるで余韻を味わわせてくれるかのように躍動感を形作る。私は正直あまりツインテールが好きではないのだけれど、それでもこの髪型は今のこの子にぴったりだなと思う。


 また会場の雰囲気もよかった。たまにMixを打つ人もいるが、大概のひとはとにかく踊っている。振りコピもいれば激しく体を揺らすものもいるし、穏やかに揺らしている人など様々たが、でも総じてみんな踊っている。私もほぼ初めてなのに、体後動いてしまうのを止められなかった。楽曲がダンスミュージックというのもあるが、それよりなによりKOTOをみていると踊りたくなるのだ。必死に小さな体を思いきり伸ばして踊るKOTOと踊りたい。ソロアイドルはその子が動きを止めたら一瞬で空気が変わる。自身と同じソロアイドルのバックダンサーをしていた彼女はその事をよく熟知しているのだろう。KOTOは絶えず動き続ける。そしてみんなもそんな一心不乱に体を動かす姿に感化され一緒に踊りたくなるのだ。

 

 突然、途中10分の休憩というのがありビックリした。あれだけ一人で歌い踊るのは大変だし、衣装チェンジで新鮮味を持たせたいのもわかる。でも不馴れな私には折角作り上げてきた空気を中断されて現実に戻られてしまってちょっとだけ残念に感じた。そこに至るまで彼女の生み出す濃厚な空気に夢中になっていたからだ。

 

 アンコールにはファンによるサプライズも挟みつつデビュー曲『ことりっぷ』で締めて恙無く終了。新鮮な反応に彼女の素顔が垣間見えてかわいらしかった。あんなに体ひとつで観客を沸かせ引き付ける子が、まだ17歳の少女なんだとはたと気づかされた。外の風が涼しくて、思ったより汗をかき体を動かしていた自分に気づかされた。

 

またKOTOちゃんと踊りたいな、素直にそう思っている自分がいた。


1  パステルパスポート

2  Can go!!

3  ギザギザのロンリナイ

4   推定スウィーティ

5 シンデレラ症候群

6 くえすちょんくえすと

7 たんぽぽの僕は

8 ファンタジーGOGO

9  愛を届けるお人形

10 エンジェルがエンドレス

11 きらいリターンズ

12 17android

13 おとこのこちゃん

14 バレンタインズバレリーナ

15 Sixteen Sick

16 プラトニックプラネット

 

アンコール ことりっぷ

 

 帰宅して前に頂いていたアルバム「プラトニックプラネット」聴いたら音源もよかった。何故か音ゲービブリボン」のサントラを思い出す。全くノリは違うんだけど聴いてるだけで体が動き出してしまうような感覚が似ているのかもしれない。

 折角だからこれを聴いてから見に行ってたらもっと楽しかったろうなー。悔しい。次こそは!

 

 

 

プラトニック プラネット -ジャケットタイプ:A-

プラトニック プラネット -ジャケットタイプ:A-

 

 

 

2015/9/28 Dorothy Little Happy at.渋谷マウントレーニアホール 『September◆Dorothy Little Happy Live 2015 Vol.4』

 ドロシーは前体制も現在の二人になってからも今までイベントでは見たけれど、ワンマンには行ったことがなかった。詳しくないけど楽しめるかな~という若干の不安を、周りのドロシーおたくさんの『絶対に楽しませてくれるから大丈夫!』の声を頼りに足を運んだ。


 マウントレーニアホールも初めてで、座席がすっごくいい椅子で(このまま座ってじっくり眺めたい…)って正直思う。まあ、そういうわけには行かないんですが。


 アンコール含めたっぷり一時間半、私でも(あ、聞いたことある!)という曲が多く、観客も二人のパフォーマンスをしっかり楽しみたいという感じの方が多くて(終演後、今日セトリがいい!という声もちらほら聞こえた)、これは初めて行く方もアイドルに慣れない女性も安心。バックダンサーを入れたり入れなかったり取り混ぜてでしたが、個人的には二人だけでしっとりと歌い上げた「STARTING OVER」がとてもよかった。知っていた曲と言うのもあるけど、でもこんなにいい曲だったのかと立体的に聞こえてきた。
改めてまりちゃんのボーカリストとしての才能を目の当たりにした。こんなに伸びやかに歌える子なかなかいない。それだけでなく表情も豊かで。華があるのでついつい目がいってしまう。


 またかなちゃんは背中で語るダンスというか、背を向けていてもそこをつい見てしまうような吸引力があった。あと告知が素晴らしくスムーズ。アイドルってイベントがやたら多いグループがほとんどなので、ライブやイベントでは告知がなかったり、あっても『ツイッターを見てください!』で終わったりしがちなのだけど(時間的な制約があるというのもわかるけど)、かなちゃんはちゃんと聞き手がわかるように工夫して告知を丁寧にしていた。当たり前のようで出来ていないグループが多い中、流石だなあと思わされた。
ワンマンを見に来るような熱心なファンが多いところで、そこも手を抜かないのは意識が高いなと。

 

 あと知ってはいたけどあの衣装!
二人がくるくるとまわる度、それを追いかけてスカートが翻る。ターンして止まると、一呼吸おいて上品な丈に戻る。なんて美しいんだろう。あのスカートの稜線で暮らしたい。あの稜線に上る太陽で目覚め、沈む太陽に感謝の祈りを捧げて暮らしたい。


 アンコールは『デモサヨナラ』。ファンとの掛け合いがあまりにも有名な曲だ。この日はレディースデイとして沢山の女性が来るようにサービスしてくれていた。きっとはじめましてのひとが多いと思って、この曲をラストにしてくれたのかもしれない。最後に声を聞かせてね、と二人は笑っていたけれど、途中で声がでなくなってしまった。私がはじめてこの曲を聴いたのは2012年のTIFだと思う。いろんなアイドルのTシャツを纏ったアイドルオタクがいっせいに\オレモー!!/と叫んだ光景は圧巻だった。思い出しながらしみじみと感動してつい聞き入ってしまった。

 ドロシーリトルハッピーは正しい。まさに『アイドル!』と言いたくなる楽曲とダンス。清楚でかわいい衣装。和やかな人柄が滲み出るMC。ライブの後の握手会にも参加したが、初めてで慣れていない私相手にも爽やかに対応してくれた。何よりも二人は会場の隅々まで見渡しながら歌っていた。歌と笑顔が行き届くように。

 ライブが終わって余韻がため息となって漏れた。ステージから仙台の風が吹いてくるような、清らかなライブだった。

 

セトリはファンの方が上げていたのをお借りします。

1:恋は走りだした
2:CLAP! CLAP! CLAP!
3:Breaking through
4:colorful life
5:look at me
6:永遠になれ
7:STARTING OVER
8:Hey Boy! Hey Girl!
9:GET YOU
10:My Darling
11:2 the sky
12:ストーリー
13:青い空
En.:デモサヨナラ

レビュー「私の人生を変えた1枚」 Perfume『GAME』

 このひと月半「音小屋・音楽ジャーナリスト講座」というものに参加していました。

音楽雑誌「MUSICA」が主催している講座の中のひとつです。私の通った講座は、音楽ライターの小野島大さんに音楽ライターを目指すためにという視点から指導してもらうという講座でした。

このブログを始めて半年、私の中で欲が出てきました。

文章を書くのが楽しいというのは変わらない。けど、もっともっと『読んでもらえる』文章を書きたい。自分に足りないものを知りたい。そういう欲です。そんな話を聞いた友人が、こういう講座があるから受けてみたら?と勧めてくれました。文章を習うという発想がなかったので悩みまくりました。

今の私が音楽ライターとして仕事が出来るとは思わないし、じゃあ今から目指すの?という話はとりあえずさておいて、もっといい文章を書けるようになりたい。多分そこにゴールがないのはわかっているけど。そう素直に書いたエントリーシートを締め切りぎりぎりに出しました。

正直に(とても大きな声では言えない)エントリーシートを書きました。ここ何年もほぼアイドルしか聴いていないし、フェスもTIFしか行ってないし雑誌も(とてもじゃないけどなんて書いたか言えない)。

心から無理だろうなと思っていたので、選考に通ったと聞いて仰天しました。一時は辞退しようかとも真剣に悩んで。でも別に失敗してもいいや経験だよ恥かくだけで死ぬわけでなし。そう思い切って挑戦したのです。

ほぼ毎週テーマに沿った作品を書き、お互いそれを読み込んで感想を言い合うというサイクルは、そんなことしたことがない自分にはきつくて仕方ありませんでした。レコ評なんて書いたことがない。初手から死ぬほど悩んだし、毎週毎週思い出すだけでまたおなか痛いんですけど・・・。しかも、それを受講生同士で講評し合って先生からの意見も聞いて・・・うわああ本気で思い出し腹痛が。

真剣に感想を言ってもらえることなんて今までほぼなかったので、それだけでもありがたい経験でした。国語は好きだったけど、作文も読書感想文も賞などとったことないし、批判はともかく文章というもので誉めてもらう経験がなかったので心から励みになりました。講座の詳しい内容は書きませんが、画一的な授業ではなく、それぞれの文章レベルに合わせたアドバイスや工夫を指導してもらえる内容だったと思います。

講座が終わった今、何が変わった?って別に何も変わっていません。連休が終わり、明日からは久し振りの仕事かと思うとユウウツで倒れそうになっています。「努力した」なんて言える様なことは何も出来ていません。でも間違いなくここ数年で一番「頑張った」と胸張って言えるひと月半でした。

自分に足りないものが沢山あることがわかった。ということは、最初の目的が十分に達せられたということです。参加してよかった。きっと文章も、少しは変わったと思うのです。どうかな。わかんないけど。毎週苦しみながら書いていて、でも書くことは楽しかった。そのきもちは受講する前から感じていたけど、もっともっと強くなりました。

そんな受講生の最終課題を、まとめて掲載いただいているのがこちらのブログです。他の受講生の作品も掲載されているので、もしよろしければ目を通してください。

 

musicwriterblog.hatenablog.com

 「私の人生を変えた一枚」というお題で、みんな同じ規定で書いています。

私はPerfumeの「GAME」で書きました。こちらからピンポイントで読めます。

 

musicwriterblog.hatenablog.com

 もちろん未熟ですが、これに書き直しを含めて二週間ほど費やしました。今の自分に書ける全てをぶつけられたと思っています。

読んで欲しい。私を知ってる人にも知らない人にも。感想をいただけたら嬉しいけど、そうでなくても読んでくれるだけで十分嬉しい。わざわざ読むって手間のかかることだから。その手間を私にくれてありがとう。

 

書くことは楽しい。楽しんで書いたものを読んで欲しい。そう心から思えたことが、今回一番の収穫なのかなと思います。

 

 

 

 

GAME

GAME

 

 

 

 

 

《読者プレゼントあり!》2015/9/9 第7回 ざ・3Mセミナーやっぱり知りたい、ポスト・イット(R)ノート!

※写真がもやっとしてるのは目をつぶって下さい


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「裏に糊のついている紙が愛しくてたまりません」

 プロフィールにそう書いてしまうほど、糊のついた紙が好き。

シール。マスキングテープ。あ、切手もそうだね。そしてもちろん、付箋も。

なんで裏にちょいと糊をつけたくらいで、私はこんなに紙片に興奮するんだろう。

 文房具は詳しくはないのですが好きで、テンションをあげたいときに売り場に足を運びます。個人的に、書店と並んで寄ると興奮してトイレに行きたくなる場所です、個人的に。

 付箋って言うかアレを総称して「ポストイット」って呼ぶ人も多いのではないでしょうか。糊付メモ用紙なんて言い方してるの聞いたことはない。そのくらい付箋と言ったらポストイットで、それを作っているのが3Mなんですよね。その会社でセミナーとか、もううれションしちゃうくらいのモチベーションで、台風の中行って来ました。

  今回はなんと、あの文具王によるポスト・イット(R)講座もあると聞いて、楽しみも倍増です。


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どーん!文具王写真入名札。(もしかしたら言えばもらえたのかな、帰りに返却しちゃいました…)

 

 会場には、ポスト・イット(R)ノートがずらりと展示されてました。並べるのに一時間かかったそうです…デスヨネー


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右を見ても…
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左を見ても…
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ぜーんぶ糊がついた紙片だよ!!!!

楽しくて発狂しそうだった。

なんだここ極楽か。

 

 

みんなが知ってるポスト・イット(R)ノート

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カレンダーかと思った?これもポスト・イット(R)ノート

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 ホワイトボードかと思った?これもポスト・イット(R)ノートだよ!

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これ、好きな大きさにカットできるそうです。

 

  さて。

セミナーでは3Mという企業の説明や、ポスト・イットを考案したアートフライ氏の紹介などの後、いよいよ文具王によるこのコーナー。

(文具王は王様なので、もちろんセミナー中も王冠着用です)

文具王って何者?というひとはこちらを参照してください→http://bungu-o.com/

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ということで、参加者には文具王お手製のこんな用紙が配られました(異なる会社の同じサイズの付箋が貼り付けられています)。

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これを元に、文具王の実験による一見しただけではわからない付箋紙の違いの研究結果が発表されます。

どれが一番優秀なポストイットなのか?

 

実験1 平面じゃないところに貼ってみる

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一目瞭然とはこのこと。C・Fは優秀です。

くるんとしちゃっていらいらした経験ありますよね。

じゃあ、なんでこういう差異が出るかというと、糊の部分を拡大してみると…

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遠目にみても、きめの細かさがまるで違うのがわかりますね。

実は付箋の糊の部分って、ただ糊が広げて塗られているわけではないんです。

貼るだけでなく、手軽に剥がせるのが特徴なので、接着部分は球状になるようにされているのだそうです(3M社の場合)。

そして、糊が球状になっているので、貼り付け時に上から押すようにするとより密着するんだとか。

技術ってすごい。

 

実験2 付箋の構造を知る

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文具王「構造が見えにくければ、染めてみればいいんですよ」

エッ、そういうもの…?

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インクを染み込ませてみると、同じように染めたのにこんなに染まり方にムラが出ます。驚き!!

インクが入ったところは、水性インクが紙に乗るところ。つまり、水性インクでもきちんと書けると言うことです。

この場合、均一に色の入ったCとFは水性インクでも弾かず書けると言うこと。

じゃあ、BやEのように、二層になっているのはなんでか?

これは、恐らく糊の下地や剥離剤(他の付箋とくっつき過ぎないための)が塗られているためということでした。

単に糊を貼っているだけではないのね、付箋奥深い。

 

実験3 糊残り
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これは、付箋を剥がした跡に食紅をかけて、糊がどのくらい残ってるかを調べてます。

ここでも、CとFは美しい。

ココまで来たらもうわかりますよね?どれが3M社のポストイットか。

(Cが普通ので、Fが強粘着でした確か。肝心なとこうろ覚えですみません)

 

というわけで、結論です。

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うむ!流石俺たちの3M!!

 

 

 

あと「3M(TM)VHB(TM)アクリルフォーム構造用接合テープ接合維新

要は、このテープがいろんなものを接合できるんですけど、この実験がすごかった。

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椅子が宙に浮いているように見えますが、そうではなくて。アクリル板に接合されています。

もうこの時点ですごいんですけど。

こいつに…こうじゃ!!



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人が乗っても大丈夫!!


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さらにこいつに…こうじゃ!!


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二人乗っても大丈夫!!

(後ろのアクリル板がゆがんでて怖いけど、椅子が剥がれる気配は微塵もないです)

 3M社の接着にかける情熱、率直に申し上げてめちゃYAVAYです。

 

駆け足でしたが、これ、セミナーのごく一部です。

そのくらい濃いイベントでした。

参加させていただけて心から嬉しかったです。本当にありがとうございました。

また、是非ともお願いしたいです!!

 

結論:ポストイットの値段は、技術の結晶

 

 

さらにスペシャルサプライズ

どーん!お土産がどーーん!!

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文具系の催しって、お土産いただけたりって多いですけど、まさかこんなにいただけるとは、正直思ってもみませんでした。

ねえ、ポストイットだけで重みを感じるほど持ったことある?(厳密には違うのもふたつ入っていたが)

個人的に欲しいなあと思っていたものが、なーんと三つも入っていたので感激しています(フィルムタイプのインデックスのやつと、フィルムタイプのかわいいのと、ノートサイズの大きなサイズのポストイット)

3Mの社員さんが「泣きながらつめました」というのも頷ける、総額(多分)一万円以上のこのお土産、欲しいですよね?

そんなあなたに!なんと!!

 3Mさんからプレゼント企画のURL頂きました~☆

私がいただいたのと同じお土産が抽選で当たるそうです。

是非応募してみて下さいね。

第7回 ざ・3Mセミナー開催記念 プレゼントフォーム
第7回のセミナー参加された方のブログをお読みになった方を対象に、抽選で5名の方に3M製品をプレゼント!
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今回のセミナーで紹介された商品はこちらから買えます~!
1、
ポスト・イット(R)強粘着モバイルメモ
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※今回は《ポスト・イット(R)ノート》以外が風景になったと言う話

このブログにつきまして

 

 

『あなた以外は風景になる』というタイトルのこのブログをはじめまして、明日で丁度半年になります。

 

この 半年で28記事投稿しました。

この量は別に多くないんだろうなと思います。むしろ少ない。意識してブログを見るようになると、人気のある人はみんな本当にまめに更新しています。

文章を書くのは好きでしたが、それは自分のため(日記帳に書く)・友達に見せるため(ミクシイ日記)と言うごくごく狭い範囲での楽しみでした。

知らない誰かに、自分の感想文を読んで貰いたいという欲求はそんなになかったのです。知らない人は怖いし。

でもツイッターを始めてその意識は少しずつ変わります。

凡な言い方ですが「顔も知らない・どこの誰ともわからない人が、自分のつぶやきを見て共感・異論(=反応)してくれている」ということが、人見知りでアナログ人間の私には新鮮な喜びでした。

こういう世界もあるんだなあと。

短文ではなく、文章にまとめて残したら?と提案してくれる方もいました。

素直に嬉しかった。

大げさに聞こえるかもしれませんが「自分を求めてもらえている」と。普段そんなことが全くない地味で平凡な自分には、もしかしたらきまぐれでかけてもらった言葉かもしれないけれど、心から浮き立つ言葉でした。

でもやっぱり文章を見せることには抵抗があり、特にブログなんて難しそうだよーというアナログ人間の尻込みで、なかなか踏み切ることが出来ずにいました。

しかしなんだかんだ思うところがありこうして始めた事が、結果自分に大きな変化を生んでいます。

変化っていったってきもちだけで、何ひとつ現実は変わっていませんけれども。

でも、夢とか希望とかそういうのからかけ離れた人生を過ごしてきた自分にとって、たとえ趣味でもこういう気持ちになれるってとても貴重なことです。

きもちひとつの持ち方で、いくつになっても人は成長できるのかも。成長できるように頑張ろう。素直にそう思えていることが自分ではもうかなり大きな変化です。

 

文章が上手くなりたい。

ずっと書いていたい。

 

あと、

いつか誰かに「自分の気持ちに近い」って思ってもらえたらいいなって思っています。

 

 

ブログのタイトルは、大学生時代の課外授業で受けた短歌の講座での作品からとりました。

素人が毎週短歌を詠んで、みんなで検討し合うというなかなか過酷な講座でしたが、なんだかんだ楽しくて一年くらい延長して続けていました。そのなかで詠んだ歌をずっと覚えていて、ブログのタイトルを考えたときにすっとこれが出てきたのでした。気に入っていますし、『あなた以外は風景になる』と思えた瞬間をこれからも書いていきたいと思います。

 

 

 

TIF2015参加記録 その①

今年もTIFに行きました。

Tokyo Idol Festival 日本一のアイドルライブの祭典です。

二次元でいえばコミケ

文具でいえばISOT、

テーブルゲームでいえばゲームマーケット

他の例えは見つかんないや。各々で例えてみて欲しい、そこは。

TIFは東京お台場フジテレビ周辺で行われており、一度に複数ステージが進行しているので、それはもう参加した人の数だけ物語があるわけで。

何が正解ってことが無いのが醍醐味だと思うんですよね。

だからこのブログも、あくまで個人的な行動記録なので、ラフに記録として書き綴っていきます。いつもより。当社比。

今年で参加するのは4回目ですし、毎年開催が発表されるとステージも決まっていないのに下見に行くほど好きなので(今年は4/1に下見)、今年はメイン級のステージが増えたとはいえもう慣れた距離感。予測できないのは天気と当日の人の流れ。場所により入場規制で物理的にアウトになる場合もあるので・・・これはもうどうしようもない。

自分に暑さへの耐久力も基礎体力も無いのはわかっているので、そういう装備と無理の無いタイテを組んで準備してました。

「なるべく移動を少なくする」

「どうしても見たいものは早めの行動を」

「ずっと屋外の計画は立てない」

持ち物は多いです。なんでも持っていく。私の低身長だと踏み台がないときついので、どうせ踏み台で荷物になるのならという考え方。飲み物は凍らせたのを沢山持っていくので重いけど、一日の終わりには軽くなるからOK。

今年は何といってもイチオシグループのリリカルスクールさんが、両日ともいいステージを割り振られていたので、タイムテーブル確認してからの私はテンションアップ。

毎年儀式のように、数人で集まってタイムテーブル作成会議をするのですが、今年もタイテ発表当日に数人で集まり各々タイムテーブルとにらめっこ。この時点で、誰も「一緒にまわろ~」とか甘えたことを言わないので、みんな好き!と思う。自分の好きなもの見ればいいと思う。

リリスク中心に見たいものを割り振る自分に、ああ、おDDの自分の軸足はここにあるのだなと再確認もしたのでした。

前日は予定よりは遅かったけれどばっちり睡眠もきめ、今年はやや気分が下がっていたので事前送付リストバンドを申し込まなかったことを後悔しつつ、8時半にはお台場へ上陸したのでした。

続く。

 

 

2015/7/25リリカルスクールワンマンライブ「datespot」atZeppダイバーシティ

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「ねえ、ここでずっと笑っていたい」

リリカルスクール、初めての全国ツアー最終日をとうとう迎えた。

ツアーの中でどんどん体力がつき、歌う場所が与えられている喜びを知り、輝いて顔つきが変わっていくリリスクは頼もしいの一言に尽きた。
昨日のタワーレコード新宿のリリースイベントなど、仮設のステージで全力でパフォーマンスが出来ないにも関わらず、歌と表情でそれを補い余りあるステージを見せた。
あまりにもはまっていたので、もう、リリスクは明日解散してしまうのではないかというくらいの気持ちの昂りに襲われてしまい、昨日はそういう意味で上手く楽しめなかった。
「ワンダーグラウンド」の歌詞の内容とリンクしてしまい、楽しくて!楽しいことがなにか良くないことの予兆に思えてしんどくなって来てしまったのだ。
余りにも死んだ顔をしていたので、いろんなひとに心配される始末。
逆を言えばそのくらい、リリスクは必死でこのステージのためにやっていたし、ひとりでも多くの人を集めたいとステージ外でも最後まで足掻いていた。
今までにこんな必死にしていたっけ?
明日はどうなっちゃうんだろう。
不安と期待を両手に抱えたまま朝を迎えた。

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リリスクメンバーmeiによる自筆セットリスト。

スクリーンの映像から、ライブは始まった。
よくあるお約束の、可愛らしいメンバーの表情などほぼ出てこない。淡々と世界観を伝えるだけの映像。
閉園後の遊園地。そこで働く彼女たちは、時間をひととき止めて警備員の目を盗んで夜の遊園地をジャックして…。

その映像そのままに、赤いキャップに水色のワークシャツを着こなしたメンバーが、手にした懐中電灯を会場に向けながら登場。
映像を抜け出して、ここを「ワンダーグラウンド」に塗り替えるのだな?
そんな予感を沸き上がらせて、ライブはスタートした。
 
I.D.O.L.R.A.P.
「なんでもありのこの世の中でアイドルがラップするからよく聞け」
力強いでもなく、優しいでもない。
勿論並々ならぬ決意が込められてはいたが力みはない、なんだか日常の延長のような歌いかただと思った。
この感覚はライブを通じて常につきまとい、そして最後にそれが何故だかぼんやりとわかったのだった。
それは一旦置いておいて。
MCまでは立て続けに、シングルで出された曲が繋がれていく。

今日聞いたら泣いちゃうかもな、なんてほのかに思っていた「maybelove」も、こんな歌いかたができたんだ?なんて思えるくらい、切なさにふりきれるわけでもなくかといって情緒に欠けると言うこともなく、ただ素直に「ああ、いい歌だな」とその歌の世界を確かに伝えてくる。

表現者としてのステージが上がっているようだった。

ワンダーグラウンドのカップリング曲「Avec summer」ゆったりとした夏の空気で会場を満たしたあと、まさかちょっとホーリーで冬のような雰囲気の「Sing Sing」へ繋がり、切り替えも滑らかに会場の気持ちを手放さずに移行したのは舌を巻いた。

歌と表情で、ステージの季節まで変えていけるしなやかさ。

「ひとりぼっちのラビリンス」のように、ステージにしつらえられた階段を使い、敢えてダンスを放棄して上下の空間を思いきって使う歌も随所にあり、ステージを横にだけでなく高低差も上手く取り込んでいた。
多分「P.S.」だと思うけど(違うかも?)、イントロとアウトロを一列に壇上で横並びして微動だにせず、静かにただ上からライトで照らし出されたところのお人形感!!
息をのむような美しさでした。
どんな気持ちで、客席を見ていたのだろう。
久し振りに聞いたこの曲は、あみゆみのファストラップが聞きどころのひとつでもある。
そこでふたりがすっと下の群れを抜けて、一段上で背中を合わせる形で唄ったとき、背筋がぴんと伸びるほどの美しさを感じた。
ふたりとも余すことなく言葉を吐ききり、そしてその一言一句がくっきりと吐き出されていた。
単純にスキルが上がっている。
難しい歌いどころを任された緊張や気負いが全くなかった。

シリアスな歌たちに続いて、抜け駆けなどの可愛らしい曲たち。
一見セトリだけみると、緩急が目につくような気がするが、彼女たちはそれで会場の気持ちを一言で手放すような真似はしなかった。
くっきりしているのに、大きなうねりのような統一感で会場を照らしていく。
だから安心して、こちらもとにかく楽しさを享受できる。優先できる。

ライブだから、ワンマンだから、Zeppダイバーシティだから。
そんな特別なスパイスも、演出も、魔法も不要。
物語性の強いセットリストすら、いらない。
素材(曲)の力を、シンプルな「魅力」というかたちでステージから提供できる。

無理にエモーショナルにする必要はない。
自分達に出来る最高のステージをやるだけ。

そういいながら歌っているような心地だった。
今回満員にはならなかった会場だけど、力みなくこのレベルのライブが出来ると知れば次は絶対に満員に出来る。
だけど、Zeppダイバーシティすらも通過点。
あのこたちのゴールは、きっとまだまだ先だから。


私がブログを書かなかった、いわきと名古屋。
理由はちゃんとある。
どちらも、リリスクのステージ以外の魅力の要素が強かったから。
いわきはひなちゃんの出身地であり、屋外の素敵なステージという絶好のロケーション。
名古屋はツアー中唯一のソールドアウト。
Avecsummer途中に機材トラブルがあり、アカペラで歌うという波乱を鮮やかに乗りこなすプチトラブル。
こういう底上げを必要としない、まっすぐ不器用なくらいステージにこだわっても勝負できるようなしなやかさ。
これを見たかった。
それがまさか、リリスク史上一番の晴れ舞台で味わえるなんて。

新曲「ワンダーグラウンド」を本編ラストとアンコールラストに二度組み込むという謎のセットリストだったけど、最後のワンダーグラウンドは振り付けもほぼなく自由で、メンバー全員が心配になるくらい晴れやかでいい顔をしていたのでなにもいうことはない。
ステージが一番輝いていてくれればそれで文句はない。

photographであんな全員いい顔で振り返られたら、もうファンでいて良かったって思うしかない。

今回は途中で衣装チェンジもあり、次の大きな告知もあり。おたくのきもちを汲み取ること満点だったよということもつけ加えておきたい。
ああ、可愛かった!!
そして。

リリカルスクールに出逢えて本当に良かった。
ワンダーグラウンドに連れてきてもらえて感謝しかない。
ありがとう。
私が見たリリスクのステージで、間違いなく最高だった。
なんの余計な嵩ましもいらない。
力みなくあれだけ輝くステージが出来るのだから。

だから私は言いたい。

「次は絶対に最高で満員のZeppダイバーシティが見たい」



「ワンダーグラウンド」でファンからのサイリウムプライズ企画があった。
フォーメーションの都合で一人だけ先に顔をあげたあみちゃん、6色に彩られた客席を見て目を輝かせた。
あの顔、素直な感動に瞳が塗り変わっていく嬉しそうな顔。絶対に
一生忘れない。

Shiggy Jr.『サマータイムラブ』リリースイベントでした、これ。

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2015/7/5 タワーレコード新宿店7Fにて 18時~ フリーライブ

2015/7/6 タワーレコード渋谷店1Fにて 19時~ フリーライブ

 

セットリスト(両日とも同じ)

サマータイムラブ

・Keep on raining

・Saturday nighit to Sunday morning

 

レギュレーション(両日とも同じ)

サマータイムラブ」一枚購入につき、優先入場券&握手 ※特製うちわプレゼントあり

 

両日とも同じセットリスト。正直物足りないが、恐らく無理矢理入れたスケジュールっぽいので致し方なし。

正味20分くらいのライブだけど、でもその時間は濃厚で。

ワンマンの時も思ったんですけど、池田さんが「それでは聞いてください。サマータイムラブ」っていうと、空気がわっと華やぐのが凄い。

そりゃあわざわざ購入して優先券入手してるひとが大半だし、そうでなくとも知ってて見に来る人が多いとは思うのですが、これがつい先日リリースした曲なのかーって思えない期待感がある。

keep on raining、ワンマンの時にコール&レスポンスの説明をしたので、新宿では何も言わなくても自然発生していて、それにメンバーが一斉に同じように反応していて、その笑顔がすごくよかった・・・。

反対に渋谷では遠慮がちなムードになってしまい・・・でも、しげゆきくんが優しくレスポンスを煽っていて最後にきれいに揃って。メンバーもみんな満足そうに笑顔になったので、観客も含めてみんなおんなじにこにこ笑顔で終了!わーい!

Saturday nighit to Sunday morningの爽やかな疾走感のまま、《満足》を共有して終われるのは何と幸せなことか。

そんなリリースイベントでした。

ワンマンからずっと楽しかったので、今現在シギージュニアロスに罹患しています。

・・・さみしい・・・。

 

 

 

握手会は肉体労働なので慣れないと大変そうですが(まず腕が固定なので辛そう)、私も通常以上に事故多発でした。

今まで腐るほど(アイドルの)CD買ったのに、あれね。なんの役にも立たないのね。この経験。

まずね、25歳の男の子となに喋っていいかわかんないですよね。

(この話長くなったので以下略)

あ!でも発見しました。握手よりもわっかてつなぎは親密さが増しますよ!

(この話も長くなったので省略)

 

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 新宿で限定うちわに限定サイン当たりましたーわーい!!智ちゃんありがとー\(^-^)/

 

 

サマータイムラブ(初回限定盤)(DVD付)

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  • アーティスト: Shiggy Jr.,原田茂幸,□□□,釣俊輔,三浦康嗣
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  • 発売日: 2015/06/24
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サマータイムラブ

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2015/7/4MMRevovolution まなみのりさワンマンライブat渋谷Duo

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まなみのりさについては、テレビ番組「アイドルお宝くじ」で破竹の勢いで勝ち抜いていたことくらいの前知識しかないまま、お誘いいただいたので初めてのまなみのりさライブへ。その場でくるくる回ったりみんなで大移動したり・・・。正直そういう系のノリは苦手。でも、あれだけあの番組で勝ち上がっていったのだから、魅力はあるはずだ。そういうノリで、特に予習もしないまま。

 

まず、入り口でピクチャーチケットに交換してくれたのにビックリしました。

こういうの、おたくは嬉しいですよね。お金も手間もかかるけど、ありがたい。

 

売り切れだけあって、場内は最終的にかなりの密集度。

私はくるくる回ったり民族大移動系のノリは勝手がわからず怖いので、後方の段上で。

ここってでかい柱がどかんとフロアにあるので、薄暗い中大丈夫なのかなあと思ってるうちに、ライブスタート。

曲名がわからないけど、さすが8年目。楽曲の好みはあれど、見ていて飽きない。

あとおしゃべりが上手で、経験を感じさせます。三人で上手に話を転がしていく。広島弁が本当にかわいいんですよ。広島弁は世界一女の子をかわいく見せる言葉か!

 

面白かったのは、ライブ中に未発表曲を一番ずつやって見せて、その中で投票して次のシングルを決めると言う試み。これはアイドルお宝くじのプロデューサーが出てきて司会進行。愛されてるなあ、まなみのりさ!って感じ。

曲はなんと6曲!みんな真剣に。私も真剣に聞いて、中でもしっとりとした「電気を消して」に投票しました。叶わなかったけど、大人のいい歌でした。

選ばれたのは「逆襲のポラリス

やはり、まみりといえばポラリスシリーズなのかな?

でも、私も迷ったので納得の結果かな。これから勢いよくとびだしていくぞ!という歌詞でした。たしかみのりちゃんの推し曲だったようで、すごく喜んでました。

そう、私が怖がっていたぐるぐる場内を回る曲ですが、あれもメンバーから「ファンの人が指示してくれてるので、それに沿って回ってね」という話があり、ちゃんとどういうふうに回転して欲しいかプラカ掲げている人が柱の周りにいたり、段差のところで回る人の足元が危なくないように、回りたくない人が巻き込まれないように誘導してくれる人がいたりで、安心でした。そのあまりの見事さに思わず笑いました。

メンバーから言ってもらうのが一番いいなと個人的には思うので、こういうのは。

 

どの曲がよかった!とかがわからないので言えないのですが、衣装も複数変えてくれて次のライブの告知もあって、且つメンバーそれぞれの思いとかもきちんと話してもらえて、これぞ!アイドルライブ!!って感じで大変居心地がよかったというのが大きな感想。

王道は悪くない。

投票イベントも新鮮だったし。楽しませてくれようと言う感じ伝わりました。一見さんにも心に残るライブ内容。

 

アンコールではウエディングドレス姿で、アコースティックで本編でやったのと同じ曲を披露したのだけれど、この演出もよかった。

ノリや楽しさだけでない、今まできちんと努力を積み重ねてきた「まなみのりさ」の姿が見られた。

本人たちも「こっち(東京)に来てから、アコースティックをやろうといわれて最初は嫌だった。まなみのりさといえば歌とダンス!!と思っていた。でもアコースティックをやることで、歌にきちんと向き合えた」という言葉が出たとおり、ダンスがなくてもこれだけ美しいハーモニーを聞かせられるのか!というのがきちんと伝わるいい演出でした。

 

最後の個別のMCもすごくよくて、思わず貰い泣き。

誰がどの話をしてくれたのか混ざってしまったのだけど、三人ともとにかく今ここに立っていることへの感謝を述べていました。

中でもこたえたのが「今まで八年やってきて、つかめそうなチャンスも沢山あった。でもそのたびにつかめなくて、今度こそ!っていつも言ってもらえてもつかめなくて、申し訳なくて」という話が。こんなの、涙なしに聞けないよ。こんなの素直に言われたら、応援しちゃうでしょー。

他にも「遠慮しないでファンに頼ることにします!でも、ファンのひとも辛いときは私に頼って欲しい(元気つけてあげたい)」とか・・・。

 

やはり大きなステージでは、ひとことでもいいからそのこの気持ちを聞かせて欲しいーーー!!!!

このこたちを無視できないって気持ちになる。それだけの力があるはず。

 

地元広島からの熱いファンも(多分)多いと思います。

こちらまで幸せになれる、いいライブでした。

 

 

最高のワンマンでした、これ。2015/7/1 Shiggy Jr.ワンマンライブat渋谷クアトロ

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もう丸二日経ったというのにまだ高揚感が続いている。
ライブの真価なんていえるような人間じゃないけど、
ライブ中にステージに夢中になり、そのあと一人になったときもその余韻に酔いしれることが出来る。
数日経ってもまだ心があのステージに向かっている。
それだけで、Shiggy Jr.の初ワンマンライブがどれだけ素晴らしかったかわかってもらえる気がしている。

渋谷クワトロ。
前売り券はソールドアウト。当日券の販売はなし。
開場前から狭い通路には人が溢れ、汗が止まらなかった。
開場してからも、何度もスタッフから「前に詰めてください、ドアが閉まらない」というアナウンスが繰り返される。
熱気と期待が目に見えるような空気。
日の浅いファンの私でさえもなんだか緊張して息苦しくて、ひとりで最前の柵にうつむいてしがみついていた。
定刻になると、シューシューとスモークが少しづつ吐き出されていく。
観客の期待は痛いくらい高まる。
照明が落とされ、アレンジされたLTTMのイントロがスピーカーから流れ出す。
メンバーはまだ来ない。繰り返されるイントロ。
はじまる。
でも、はじまったら終わってしまう。
はじまらないで。
今のままこのまま、もう少し。
期待を煽るハードルを上げるロングイントロ。
ライブは絶頂からスタートした。

最初からこんな盛り上がり必至の鉄板曲からはじめていいの?
そんな心配は杞憂だった。
自信のある曲だからやるんだよ。
そんな声さえ聞えそうな、若干暴力的なライブの始まり。
そんな攻めの姿勢の演奏とは裏腹に、ボーカルの池田さんの目は赤く縁取られていたし、ギターのしげゆき君の目だって潤んでいた。
(ちなみに私の場所からはベース森さんの表情は遠く、ドラムの諸石君はいつものようにめっちゃ気持ち良さそうにしてました)

就職活動を「真面目に」二年もやったのに全滅だった池田さんと、理想のボーカルを探していたしげゆきくんが出会い結成したという、バンドの初期の頃の話に少し触れてから、最初に練習したという話からの音源化されてない思い出の一曲「おさんぽ」披露。
メンバーもそれぞれアコギ・カホンウッドベース(森さんのウッドベースかっこよかったなあ!)みんな座っての演奏。
目線が近づくと、一気に距離が近くなる。
智ちゃんは一生懸命鉄琴叩いていて、それも可愛らしかった(間違えないように使わないところは全部外してきたという池田らしさ全開なエピソードも添えて)。

次のMCを挟んでからは、アコースティックVer.で「やくそく」と「ばいばい」を。
「ばいばい」がすっごく沁みて、自分がどんどん空っぽになっていく。
智ちゃんのボーカルに自分が吸い込まれて空洞になる。
曲の終わりに、私はすっかり空っぽになった。

そのあとはじまったイントロにまさかと息をのんだ。

(awa)

私がシギジュニで一番好きで、一番ライブで聴きたかった曲。
毎朝のアラームにしている曲。
全然やらないと聞いていたので、諦めていたんだけど
やっと聴けた。
きっと聴いたら泣いちゃうんじゃないかと思っていた。けど、そんな隙は微塵もなかった。
このときの空気、絶対に一生忘れない。
ライブハウスとは思えない静謐で神聖な空気だった。
2度目のサビまでキーボードとボーカルのみで奏でられて、そこからは一気に解放されたかのような爆音のバンドサウンド。
音の洪水を浴びて息が出来なくなった。
ただひたすら、目を閉じないように必死にステージを見ているしかなかった。
全身が耳になったかのように。

さっと智ちゃんがステージを抜けると、そこからは楽器隊の男子たちによる自由なBandJamSession。
物凄くかっこよかった。さっきまでの緊張から一気に解放されるかのようで芯から音に痺れた。
POPなバンド?めっちゃROCKなバンドじゃないか!!
三人も凄く楽しそうで、こんな表情池田さんが見たら悔しくなっちゃうんじゃないかって顔してた。
そこからの「oyasumi」では、再度登場してきた智ちゃんがびっくりするくらい客席を煽ってきて、自分でも笑ってしまうくらい煽ってきて、みんな必死に跳ねた。
跳躍するたびに空気が薄くなっていくのが良くわかった。天井が低いわけでもないのに。

 


ボーカルって「声」っていう楽器を持っていて、その魅力や特性はそのひとだけのもので、いろんな形があるって思っていたけど、池田智子さんの「声」は楽器ではないかもしれない。
絵の具。
声で世界を彩りに来る。
私がその声を好きだからかもしれないけど、池田さんが口を開くと世界に色が着くように感じる。
しげゆきくんが描く「POPなのにどこか切ない、自分が主人公かもしれないような身近な風景」に、森さんと諸石君がより華やかに立体的に構築していくシギージュニアの描く世界。
そこに、池田さんは色をつけてくれる。
それをずっと見ていたい。規模が大きくなっても、きっとこの仕組みは変わらない。

最後に池田さんは感謝を述べながら「規模がどんなに大きくなっても、私たちはこの距離感のまま変わらない」というようなことを涙を浮かべながら言っていた。
本当にそうだろうし、そうでありたいと思っているんだろう。その気持ちが嬉しい。今のこのタイミングで、ここで、こういうことをてらいなくファンの前で言える池田智子がフロントマンとしていること、それがこのバンドの強みだなと思う。池田さんは言葉の強さや力を良く知っている。ファンが喜ぶ言葉を知っている。あざといっていう人も居るでしょう。でもこれ狙っても出来ることではない。ライブ終わりに配られた、手書きのセットリストやメンバー紹介、書いてもらえるように工夫したアンケート。メンバーからのサインカード。どれも「見に来てくれる人のために」という姿勢を強く感じる。
ライブハウスで、特別な演出なんてなくても、そんなシチュエーションに頼らなくてもこれだけのものを見せることが出来る。
オリジナル曲はほぼやったし名刺代わりのライブだね、なんてとてもじゃないけどいえない。名刺と呼ぶにはいささか大きすぎるサイズだった。
今の時点での最高を全て詰め込んでいた。


観客みんないろんなところで泣いていたと思う。でも私は一度も泣けなかった。最前中央部というベストポジションにいたのに。
ファン暦が浅くて、まだこのバンドが背負っている物語に乗れないせいもあるかもしれない。
思い入れが薄いせいかもしれない。
泣いたーという感想を見聞きするたびに、正直ちょっと肩身が狭かった。涙腺弱いのになー。そう思って翌朝の電車で「サマータイムラブ」を再生した時、不意に涙が出た。
昨日このイントロがかかったときの、会場の「きた!!」という声にならない声が、期待が寄せられた空気がわっと迫ってきてそれが再生された。
泣くほど感動しなかったのではない、感情が追いつかなかったんだなとぼんやりと思った。


言葉を足しても足してもなんだか違う気がして、このブログ書くのは骨が折れて、もう止めようかなあと三回くらい思ったけど、書かなかったらそれはそれであとあとすごく後悔しそうだから、まとまらないけど残しておきます。いいわけ。


最後に。
目前で展開されたしげゆきくんのギターソロがかっこよかったなああああ!!!はわわわわわわわわ好きーーーー!!!!
ラジオでもMCでも全然喋らないのに、演奏と何よりも「歌詞」でこんなに言葉を尽くしてくれるの最高最高最高(おたく渾身の叫び)

 

そんなますます【好き】を深めてしまったシギジュニメンバーのツイートを貼らせて頂きたい。

ボーカル・池田智子さん

ギター(作詞作曲)・原田茂幸さん

ベース・森夏彦さん

ドラム・諸石和馬さん

 

メジャーデビューシングル好評発売中!

サマータイムラブ」


Shiggy Jr. / サマータイムラブ MUSIC VIDEO - YouTube


Shiggy Jr. 「サマータイムラブを踊ってみた」 【Shiggy Jr.篇】 - YouTube

 

 

サマータイムラブ

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  • Shiggy Jr.
  • J-Pop
  • ¥250

 

 

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忘れないためには書き留めておくことだ  2015/6/14 GOMESSフリーライブat新宿

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出先でTwitter告知を見つけた。丁度用事も終わったところだったし、新宿にも出やすかったのでそのまま向かう。
新宿南口。私が到着したときにはもう、20人くらい集まってたように思う。キーボードに使うスピーカーがまだこないとのこと。
少しだけ肉声でフリースタイルをしていたが、直ぐに警察が来てしまい撤収。
人垣は人垣を呼ぶ。この時点で50人近くいたように思う。
通りすがりで覗いた人が小声で「あ、GOMESSじゃん」という。
警察の指導により解散となったが、このあと公園かなんかに場所を移してやるというので、ぼんやりとした集団を形作り、30人くらいが三々五々移動していく。
わくわくする。どこへいくのだろう。いや、何処へは予想がついていた、都会には自由になる場所が少ない。ただ、そこにどんな景色があるのかなんて、行ってみないとわからない。わくわくするでしょう、自分でコントロール出来ないことは。

某所にたどり着き、また再セッティング。
とはいえ、それは簡素なもの。小さいスピーカーに繋がれた、キーボードとDJができるポータブルセット。
キーボードは自転車の上に、ポータブルDJの機械は地面に。
今日はGOMESSは肉声そしてピアニストとDJがひとりずつ、交互に音楽を奏でていく。
持ち歌をやることもあるし、新曲披露もあるし、いつものフリースタイルもあるし、内容も様々。
その場でこうしよう、ああしようと提案してセッションをしていくのが見られるのは、彼がいつもどうやって音楽と接しているのかが垣間見られて楽しい。
もちろん即興だから未完成ではあると思うけど、それがダメな理由になんて何一つならない。聞いてほしい、そうすればよくわかるから。この空気で、ここで奏でられている音楽に強い説得力がある。
小さいスピーカーをかき抱いてラップをするGOMESSくんと同じ視線になりたくて、私は地面に座った。地面が近くなると、空が遠くなる。風が通る。距離は一歩も詰めていないのに、すごく近くに寄った心地がする。
同じように座り込む人も多かったし、立ってみている人もいたし、離れたり近づいたり写真を撮ったり動画を撮ったり。
リズムに乗っても黙ってみていてもなんでもいい。あの都会の真ん中のスペースで、私たちは贅沢な時間を過ごした。音楽と満たされた気持ちが沸いていく。
普段彼が突発的に繰り出しているツイキャスを目の前で見ている感覚。でもいつもと違うのは、ここに30人くらいのひとがいて、感情を彼にさらして寄り添うように一緒にいること。そしてそのことを彼がとても歓迎していること。
今日の終わりに、みんなでハンドクラップで曲を締めくくった。みんな楽器を持っていると彼はいう。その手で音をうちならせるなら楽器だと。それをいうならと私は思う。あなたは声という楽器を持っていると。
私の狭い音楽の趣味の範囲で、初めて声は楽器だと教えてくれたのはチバユウスケだった。それから何人かそう思えるひとがいるけれど、その中のひとりは間違いなくGOMESS君だ。

初めてのワンマンライヴの時、彼は予定時間を大幅に越えて三時間半もステージに立ち続けた。彼はパフォーマンスとMCの区切りがほとんどない。ラップとはこんなに会話に近いのかと思った。会話とラップを自由に行き来する。それは、歌ではできない。
彼が繰り出すフリースタイルは、聞いているこちらが苦しくなるくらい言葉が詰まっている。途切れることなく次から次へ言葉が紡げることが彼の才能だと私は思っていた。けれど違う。彼の一番の才能は、自分を剥き出しさらけ出せることだ。ステージで嘘をつきたくなくて、ありのままの自分でいたいと願う。その、自分をありのままに見せることができることが、それこそが彼の才能だと。

ライブが終わって「今日初めてライブを見てくれた人?」とGOMESS君が問いかけた。
結構な数の手が挙がった。
彼は嬉しそうに笑った。いい光景だった。


今日のことを忘れないためには共有することだ。
写真を撮ることだ。
書き記すことだ。
そういっていたから、私も忘れないように書き留めた。これで大丈夫。

涙が吹き出る音を聞いた 2015/5/3 銀杏BOYZ at.ビバラロック

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涙が吹き出る音を聞いた。

峯田君の声を聴くのは何年ぶりだろう。
ゴイステは音源のみの在宅だったけれど、銀杏は機を見つけてはライブに行っていた。
一緒に行くという友人もいなかったので、ひとりで気楽に。背が低いのでみえねーよーとか思いながら。
銀杏のライブはいつもものすごいパワーが、ステージだけでなく会場全体を根こそぎ包むような感じで、その中心にいたのが峯田君だった。
そんなステージが、まさか無料で見れるなんて。
またこの日もひとりで電車に揺られてさいたま新都心へむかった。変わんないもんだな、そういうのって。

銀杏BOYZの前のGAKU.MCが終わった時点で、周りが急に圧縮ムードになった。
文字通り人が、ステージに押し寄せて来て、私は最前センターで背中を押されるかたちになった。
さっきまでいなかった屈強なセキュリティが、びっしりステージを取り巻く。
遠くでスタッフがもっとつめてというようなことを言っているが、どこにいる人につめろといってるのか全く分からない。
ステージは屋外なので、明るくて風が通って、人の声や騒音も運ばれてくる。
隣にはロキノン好きな若い女の子数名、反対側には同じく若い女子ひとり。少しロリータっぽい格好のその子と目が合った。どきどきしますね、そんな短い会話を交わす。

17時10分、ステージサイドが覗ける位置にいた観客が歓声を上げる。
私の位置からは見えない。けれど、峯田君が来たのだろう。
アゴギと共にステージに彼が姿を見せると、ひときわ歓声が大きく酷くなった。

峯田ー!峯田ー!!
シネー!!

相変わらずの野次が、全身で峯田を求める声が飛ぶ。
変わってないなって、懐かしくてなんだか力が出てきた。

歓声と怒声が入り交じる。スタッフがどんどんぴりぴりしている。
その空気をゆっくりと割くように峯田君が口を開いた。

「シネー!ってよく言われるけれど、それが今は祈りにすら聞こえる」
「テレビでやってるチャラチャラしたんじゃない音楽を聴きたくて来たんだろ?」

「なんで俺の聴きたい音楽は流れないって思って、聴きたくてここに来たんだろ?」
「やるから。(あなたがたが)聴きたい音楽をやるから」

うろ覚えだけど、これで会場の空気がガラッと塗り変わった。吹いている風すらも変わったような。さっきまでの熱狂が嘘のよう。みんなが峯田を見ている。
椅子に座って、アコギを抱えてじゃらっと奏でた。
さっきまでのうなるような怒声や歓声はどこへいったのだろう。
痛いような静寂の中、峯田がマイクに口をつける迄の時間が、気が遠くなるほどに長く感じた。

一曲目は「東京」だった。

今日は銀杏BOYZを見に来たし、だからこそ何時間も前から気合い入れて最前で待ってたし、ひとりになった峯田が何を歌うのか全身全霊でまっていたはずなのに。
ギターを奏でただけであっさりと気持ちを持っていかれてしまっていた。
隣の人の嗚咽ではっと我に返って、というか両隣後ろ全ての人が泣いていて、自分だって涙が顎まで到達してた。
伴奏するように口ずさむ歌声が、だんだん小さくなっていく。
アコギで歌うから、もう全てのリズムは峯田のもので、一緒に歌いたくてもリズムも呼吸も合わない。
でも私はもう一緒に口ずさみたいとか全く思わなくて、多分みんなそうで、ただ静かに誰もが黙って峯田の歌を聞いていた。
あんなに人がいるのに、誰もが峯田を静かに食い入るように見ていた。

ぴりぴりしていた大勢のセキュリティが、拍子抜けのような、不思議な表情を浮かべて観客を見ている。
それくらいあの時の会場の空気は異様だった。永遠に味わいたかった。


今日のために歌を作った。一年半かかった。生きる喜びとかじゃない生きていると抱える罪の歌だ。
2015年の今、俺が歌えるのは愛やぬくもりじゃなくて、罪や嫉妬で。
そういう歌をこれから歌いたいと思います。

そう、峯田は新曲を歌った。
タイトルは「生きたい」

長い長い、長い歌だった。

あの場所を峯田は歌とギターで全てコントロールしてて、意図してかしてないのかわかんないけど、でも観客も静かなのに全身でライブに参加してて、窮屈なのに精神が解放されているような不思議な時間だった。
なんだったんだろう。
観客も、天気も、風も、全てが完璧だった。
煩い横槍が皆無だった。

続く「BABY BABY」の「夢のなかで僕ら手を繋いで飛んでた目が覚めて僕は泣いた」のところ、ここがフェスやってる駅前ってのが全く嘘みたいに、さっきさまでのアナウンスや救急車やその他の街の騒音が全て消えて、大袈裟だけど世の中に峯田しか声を持ってないんじゃないかってくらいクリアに聞こえた。

不意に隣のロキノン女子が、痙攣を起こしたように全身を震わした。
泣いているのだ。体の中から泣いているのだ。
気持ちを全部ステージに、峯田にぶつけて泣いている。

結局アンコールまで含めて七曲やったんだけど、MCまで含めてひとかたまりだったんじゃないかというくらい全てが完璧だった。
なにもかもがステージの味方してた。
最後にはダイブしたひとがひとが頭上からばんばか降ってきたし、モッシュされてぎゅうぎゅうになった。
懐かしい光景がそこにあった。むしろ安心した。最高だ。行ってよかった。

終わってからも、もう全てを投げ出してしまって放心状態で。暫くその場を動けなかった。
ようやく歩き出したら知人と遭遇した。仕事の休憩時間に必死に抜け出して来たと言う。
二人とも会話したいのに、今見たものを会話で確認したいのに、言葉が出てこない。
混乱していて言葉が上手く出てこない。もどかしい。そんな感覚も久し振りだった。

あの光景を共有できた人と肩を並べて少し歩いただけでもう充分だった。

ひと月もたつけれど、まだあのステージを思い出すと泣ける。
もうあの距離で峯田の歌声を聴く事はないと思うけど、でもまた、絶対に逢いに行くから。

 

1. 東京
2. 生きたい
3. 新訳 銀河鉄道の夜
4. BABY BABY
5. ぽあだむ

en1. 愛してるってゆってよね
en2. I DON’T WANNA DIE FOREVER